駒ヶ根市機械共同利用組合によるゴマの播種作業
駒ヶ根市で27日からゴマの播種(はしゅ)作業が始まった。このうち、同市機械共同利用組合が農家から受託する機械播種は、作業の省力化とともに規模拡大の大きな力になっている。
同市やJA上伊那でつくる市営農センターは、近年の健康ブームなどで需要が伸びる国産ゴマに注目。プロジェクトチームを立ち上げ、地域ブランドにしようと2008年から本格的な栽培を始めた。
当初は黒ゴマだけの栽培だったが、昨年からは需要の多い白ゴマの栽培もスタート。08年には900キロだった収量も昨年は7.7トンにまで増えた。今年は43戸が栽培。黒ゴマは7.7ヘクタールで7トン、白ゴマは1ヘクタールで1トンの収量を見込んでいる。
増産を支えている一つが、同利用組合が所有する2台の播種機だ。マルチ被覆と播種を同時に行うことができ、適期の播種に威力を発揮している。播種後の作業は各生産者が行い、9月に収穫最盛期を迎える。
収穫したゴマは市内にあるゴマの加工・販売を行う(株)豊年屋に出荷され、さまざまな製品になる他、市内の菓子店などではゴマを使った商品が多数開発され販売されている。
同センターは、今後さらに栽培面積の拡大を進め、作業の機械化や特産品を開発するなど地域全体でブランド化に取り組んでいく計画だ。