感動の「小布施見にマラソン」完走記

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全国でもトップクラスの人気を集める地方マラソン大会「小布施見にマラソン」がさる7月14日に開催されました。
北信濃の小さな町の大会が、これだけの注目されるその秘密は「おもてなし」にあります。住民の皆さんが、ランナーをあたたかく迎え入れ、そして心から応援する、その「心のつながり」に魅せられて全国からアマチュアランナーが集まって来るのです。
このハーフマラソン大会を身体全体で感じてみようと、一ランナーとして当日朝6時!のスタートラインに並びました。

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ONの道より OFFの道
「小布施見にマラソン」の「見に」は、その素敵な小布施の地をただ走るだけじゃなく、よく見て感じて楽しんでいってね、という主催者の気持ちの表れでしょうか。
この大会の定員は申込順(今回は3週間程で締切)で8000人です。これだけの人数が走るマラソン大会のコースは幹線道路を使うのが普通ですが、見にマラソンの場合は田んぼ脇の小道、民家の裏小路、川べりの土手道、栗林の中をうねりながら続く小道など、歴史と農業の町を見て走ることを念頭にコースどりがされています。二人並んで走るのもぎりぎりという箇所も少なくありません。

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給水所においてあるのは
野沢菜漬!ようかん!そしてワイン!

この大会は時間制限がないので、走ったり歩いたりという"二刀流作戦"でゴールを目指しました。スピード重視ではないので沿道で提供される飲み物・食べ物は充分堪能できました。

マラソン大会のコース上に給水ポイントがあるのは普通ですが、この大会のコースにはなんと給酒ポイントもあるのです。コース上にあるワイナリー前でブドウジュースとワインの提供をしていました。スポーツ大会にあるまじき!との声もあろうかとは思いますが、そんな指摘もなんのその、これはこれで主催者ならではの徹底したおもてなしの姿なのでしょうか。事なかれ主義にはまらずに、すべからく考え抜いた事を実現していくパワーが感じられます。もちろん「自己責任で・・・」という掲示は軽視してはなりません。


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飲食物の供給について言うと、たとえば沿道でバナナを配ったりする大会はあるかもしれませんが、ここではオレンジやアイスクリームや飴の他に野沢菜漬け、梅漬け、たくあん漬け、なら漬け、絶品りんごりんごジュース、ようかん、きゅり&味噌、地元産ウィンナーなど小布施らしい食べもの飲み物が供給されています。野沢菜漬けを出すマラソン大会はおそらくここだけでしょうね。先のワイナリー前では大変な人だかりだったので、たくさんの参加者がこれを目当てにしていたようです。
ちなみに、コース上にかなり小刻みに設けられている給水所で待機しているのは、ほとんどが地元の子どもたち。必ず励ましの言葉とともに紙コップを渡してくれました。元気出る〜。

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無数のハイタッチが力をくれる
顎を出しながらも、なんとか足を動かすなまくらランナーをリラックスさせてくれるのは沿道で奏でられる素晴らしい生演奏です。コーラス、ジャズ、ロカビリー、ロック、和太鼓などなど、コースの要所要所でボランティアミュージシャンによる歌声や音色が私たちの背中を押してくれます。

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そして何よりも素晴らしいのは、住民のみなさんが自宅の前に応援に出てきていて、「がんばれ〜」の声援を受けながらかわす無数のハイタッチ。ちっちゃな子供たち、ご夫婦、おばあちゃんおじいちゃん・・次々とかわす手のひらと手のひらの触れあい。
こういった様々な「おもてなし」を受けながら走っている間に、小布施町の皆さんとの間合いがどんどんと狭まってきました。

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ゴールとなっている小布施総合公園に用意されていた大量のスイカや地物大根&味噌などをほおばりながらステージ上を見ると、表彰式が行われていて、タイムの他にスチューム賞などもあり今年の優勝者はクレオパトラでした。そういえば奇抜なコスチュームのランナーが多いのも、当見にマラソンの特徴です。年々とそのレベルが高くなっているようです。


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単なるマラソン大会なのに、走り終えたことに対する充実感だけではなく、小布施町のみなさんとの触れ合えたという満足感というか幸福感が殆どのランナーを「また来年も」という気にさせています。

本当にどうやったらこんな大会が開催出来るんでしょうか。

主催者のみな様、ボランティアスタッフのみな様、そして小布施町に住む全ての皆様、本当にありがとうございました。


小布施見にマラソン公式サイト:http://www.obusemarathon.jp/

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