片桐さんの農事録
[片桐さんの農事録]

みなみ信州発☆羊と暮らすゆきさんの農事録 第16回

ゆきさん農事録

 

こんにちは!
今年の県内は七年に一度の大祭が各地で行われ、連日新聞紙面が大賑わい。私の地元でも小規模ながら御柱祭が、飯田市ではお練りまつりが開催されていました^^*

ゆきさん農事録

 

写真は、飯田お練りまつりの東野大獅子を観に行った時のもの。凄い人混みで、もう大獅子を観ているのか人の後頭部を観ているのかわかりません(笑)が、翌日の信濃毎日新聞の一面を見て納得。ちょうど〇の位置に居たので見えるわけがないですね^^;

そんなこんなで、全体的に好天に恵まれ地区の獅子祭も終了し、漸く一息ついたらもう月半ば。新年度の慌ただしい時期、行事とお天気の合間を縫ってなんとかお花見をした私ですが、皆様いかがお過ごしですか?

 

お祭りにお花見に大忙しの4月
牛もーの衝撃的な出来事が2件も発生!

ゆきさん農事録

 

今月のトップ写真、最後の最後までこの飯田市美術博物館の安富桜にしようか、楽しかった京都旅行中のものにしようか、それとも・・・と散々迷っていましたが、結局、衝撃過ぎて笑いが止まらなかった一枚をチョイスしました。
シチュエーション、一体何がどうなってあぁなっているか、分かります?(笑)

と、正解の前にもう一つ。
先月後半、7月に初めて出産予定の育成牛舎の牛もーが、口からだらだらと血を出しているのに両親が気付きました。食欲はあるようですが、乾草を食べても口に入っていかず、頬にたまって口の端から常にはみ出しているその光景。あまりに異常なので「舌でも噛んだのかなぁ」と言いながら獣医さんに診察をお願いしました。

お世話になっている獣医さん曰く、「牛が舌を噛むなんてありえない」。
調べてみると、肉食動物は肉や骨を噛み砕くための縦の顎運動、草食動物は草をしっかり噛むために臼歯で左右にすり潰す横の顎運動がメイン。人間のように前歯で噛み切る時は縦に、良く噛んで飲む前は横にと器用に使い分けたり、更には言葉を喋るための複雑な舌の動きをしない動物たちは、自分だけで何かしている時に舌を噛むと言うことは、ほぼほぼありえないようなのですが・・・。

「食道狭窄か何かかなぁ?」と麻酔をかけて口をこじ開ける機材を使い、口内に詰まった乾草を取り除いてみたらなんと!ありえた!!(@▽@;)

ちょうど奥歯の横の辺り、舌の横幅に対し半分程が丸く黒っぽくなっていて、乾草と一緒に噛んだ肉片とおぼしき物まで出てきました(^q^;) 見てるだけで痛い!状況を想像しただけで痛すぎる!(>q<;)
滑って転ぶか何かしたタイミングで顎をぶつけて(口の端に傷もあった)その時に舌を噛んだのかなぁ?と言う結論に落ち着きましたが、何事も「ありえない」って事はないんだなぁ・・・と、痛くてご飯も食べれずゲッソリな牛もーには申し訳ないけれど、ついつい笑ってしまいました。本当、1枚も写真を撮らなかったのが残念でなりません。

ちなみに、その牛もー。暫く反芻が出来ずに粉のような乾草をより分けて給仕していたら、2週間ほどで元気になりました^^ ・・・まぁ、言ってしまえば「舌を噛んだ」だけですからね(笑)

 

牛もーが泳いだ!もうひとつの笑い話

そして、無駄に引っ張った(笑)トップ写真の真相を簡単に言えば、「脱走した牛もーが、深さ3m程の貯水槽に落ちて泳いでいる図」です。
朝牛舎に来たら何故かブレーカーが落ちている→色々調べたら何故か育成牛舎が漏電した模様→様子を見に行ったら太い電気コードがちぎれている→なんで?→あれ!?子牛が1頭居ない!→探したら落ちてた。と言う流れなのですが、「こんな山で飼われていて、飲み水以外、水とは無縁の牛もーも泳げるんだなぁ」と、母がしきりに感心していたのが実に印象的でした(笑)

自力で泳いでいたのでとりあえずブログ用に写真を一枚撮る私。父も言いますが「もう牛に関しては大抵のことでは驚かない」。
子牛といえども数百キロ、写真を撮った後はお腹の下に2本幅広のヒモを通して、フォークリフトで釣り上げました(笑) おそらく必死であったろう牛もーには悪いのですが、陸地に下ろしてあげた後も暫く足を泳ぐ形でばたばたさせていたのが、可哀想だけど可笑しくて可笑しくて。
巣の扉を壊し、用意してあった濃厚飼料を美味しい所だけ盗み食いしたあげく、自分で育成牛舎の木の扉を開けての脱走。これに懲りてもう脱走はしないで貰いたいです(>v<;)

とは言え、2頭とも助かったのでまた人生の笑い話が増えました^w^*

 

今年も京都に行ってきました!

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平等院鳳凰堂

3月、相変わらずの京都好きを発揮して京都へ行ってきました^^ 目的はモネ展と平等院鳳凰堂・知恩院・南禅寺です。
今回の京都旅行は、モネ展以外はお互いに初めて行く所をピックアップ。三連休で混雑もしていましたが、美術館は夜間まで開いていてゆっくり堪能できたし、京都はもう桜が咲き始めていてライトアップされていたので、知恩院は夜と昼と二度、足を運びました^^*

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知恩院

いつも、八坂神社の前から知恩院の外門の辺りはただただ通り過ぎていて、知恩院そのものに改めて立ち寄った事がなかったのですが、独特の佇まいに圧倒・魅了され、ずっと眺めていたい様な、そんな気分になりました。
これは、初日朝に2時間ほどで戻ってこようね!とか言いつつ、夕方4時頃まで宇治に居た平等院鳳凰堂にも言えるのですが(笑) 今まで足を運んだ事がなかったなんて、なんて勿体ないことをしていたんだろう!って。でもきっと、私が知らないだけで日本中にそういう所って沢山あるんですよね。・・・そうと分かっていても、つい旅先に京都を選んでしまうのですが(>v<;)
そんな京都の夜は友人オススメのゲストハウス。駅から遠いのがネックでしたが、近所に昔ながらの銭湯があって、広いお風呂で疲れを癒やせたのも最高でした^///^

そして、今回初めて「御朱印帳」を購入。
今までは旅の思い出と言えば、写真やチケットの半券にパンフでしたが、これからは日付入りの御朱印も記憶のブックマークになりそうです^▽^*

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九州の震災 一日も早い平穏を願います。

ゆきさん農事録

 

毎年恒例の、我が家では甘酒を振る舞う地区の獅子祭の翌日、大鹿村在住の友人に誘って貰い、大西公園へお花見に行ってきました^^
昭和36年の三六災害で起こった大西山の崩落地を整えて造られた大西公園は、昭和40年代から有志により桜が植えられてきたそうで、この日はおよそ三千本と言われる桜が見事に満開。時間を忘れて見入ってしまいました。
普段見に行くのは麻績の里の舞台桜や、美博の安富桜という一本桜が殆どだったので、桜に埋もれているかのような錯覚を覚えるその光景は、背後に災害の傷跡をそのままに残してなお、本当に美しかったです。

このブログを書いている最中、熊本県を震源とする巨大地震がありました。
「天災は忘れた頃にやってくる」と言いますが、最近は記憶に新しい内に次々と、様々な災害に見舞われている気がします。
私の住む地域も、東海沖地震の指定区域。常に意識していることは難しいでしょうが、こういった折に非常時に必要な物を見直したり、飼育している牛もーの頭数が多い分、災害時の心構えを持ちたいな、と思いました。

一日も早い平穏が、皆様の元に訪れることを願います。
では、また^^

ゆきさん農事録

 

この記事を書いた人

片桐由貴さん

伊那谷をまっすぐ南に向かって流れる天竜川流域の牛舎で、仕事と趣味、どちらも楽しむという片桐由貴さん。大学卒業後「やっぱり牛が好き!」と、家族の営む酪農に就農して12年。80頭ほどの牛たちと、ペットの羊2匹、猫5匹と過ごす日々を綴ります。

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