古田さんの農事録
[古田さんの農事録]

農業が好き!地域が好き!古田さんちの安曇野LIFE:1

古田さん農事録

 

りんごの剪定、結構好きなんですよ。
いや、そりゃあ難しいですよ。作業の中で、一番技術が必要って言いますしね。え? もちろん、まだヘタクソですって。
でもですね、俺は剪定って、木をデザインしていく作業なんだって思うんです。なんとなくね。まあわかったフリでございます。
木の形を作る。直す。おいしいりんごを穫るためでもありますが、木を長く使うため、生かすために、デザインしていくんでございましょう。

「調子は、どうだい?」

古田さん農事録

 

こうしてりんごの木の前に立つでしょう?
そしたら、何を考えるかと言いますとね。ああ、もちろん先輩方から教わったことを真似しているだけでございますけれど。ざっと、木の強さを見てみるんですね。こいつの調子はどうかなーって。
強ければ、弱らせるような切り方をしなきゃいけませんし、弱ければ強めるように切らないといけないのでございます。

あと、全体を見て、重なっている枝が無いかみてみるんですね。今はただの枝ですが、ここに葉っぱやりんごがつきますから。上の枝が影になって日が当たらなくなっている所は無いかな、農薬を撒いても手前の枝に邪魔されることは無いかな。とかね。

古田さん農事録

 

他にもいろいろ考えるんでございますよ。ほんと、木によって随分と切り方が変わります。
で、わけわからなくなっちゃう。特に大きな木なんかは、見つめたまま、硬直しちゃいますよね。
真剣に考えてそうですか? いやあ、そう見えるなら儲けもんでしょう。だいたい頭ん中は真っ白なんでございます。
冬にうちの畑に来てもらえたら、5割方硬直しておりますよ。そりゃあシモヤケにもなりますわ。

はじめまして、でございます。

え? "うちの畑"なんて言われたって場所が分からないから行きようが無いって?
いや、失礼っ。自己紹介がまだでございましたね。好きな話題ですと、つい盛り上がってしまうのが悪い癖でございます。

古田さん農事録

 

あらためまして、"古き良き田園地帯に自然がいっぱい"と書いて古田然(ふるたぜん)と申します。今回から月末の農事録を執筆いたしますが、なにとぞよろしくお願いいたします。
ご存知の通り信州も広うございます。りんごの産地もたくさんございます。
そんな信州のど真ん中から少し北西寄り。安曇野市は三郷小倉という地域でりんごを作っております。
"作っている"と申しましたが、実は正にこの3月、独立して経営を始めたばかりでございまして、まだ自分が作ったりんごで飯を食ったことはございません。
そうですね。農家の出身ではありませんので、今流行りの新規就農者というやつでしょうか。
まあ離れているとはいえ実家は安曇野市内にありますので、移住者に入るのかは微妙なところでございますが。

ええ、もちろん突然農家になったわけではございません。
小倉のりんご農家さんのもとで3年間研修させていただきました。
あ、りんご農家を始めた理由ですか?
それは、、、またの機会にお話しすることといたしましょう。

さて、これも何かのご縁でしょうか。こんな図ったようなタイミングで農事録の執筆が始まりました。
まあ忙しいと言えば忙しいときですがね。
就農初めの一年を、皆様に見守っていただけるということになるでしょうか。これはありがたいことでございます。
ほんと、張り合いがあるってもんでございましょう。
せっかく機会をいただいたんですから、小倉のりんご畑から、ときにはそこを飛び出して、農業のこと、りんごのこと、仲間のこと、季節のこと、想い、などをお伝えしていきたいと思っております。

それぞれのりんご園に、
それぞれの物語がございます。

さて最後に、舞台になります畑でも紹介しておきましょうか。
ラッキーなことに、畑を3カ所借りることができたのでございます。

古田さん農事録

 

まずはこちらが80aほど。
手の入った畑でございましょう? 研修先の師匠から、そのまま貸していただいた畑でございます。
まあ自分も3年間みてきた畑ですので、一番様子がわかっております。
りんごが穫れる木がたくさんありますので、まさに即戦力。
本当にありがたいことでございます。
師匠の親父さんの代から守ってきた畑ですよ? ここは絶対にきちんと世話しないと! って気合いが入ります。
ふじやつがる、シナノスイートがメインで、他にも数品種作っております。

古田さん農事録

 

続きまして、その隣にある畑30aほど。
体力的に作業ができないという生産者さんが、目の前の畑で新しく始める若者がいる! ということで、こちらも大切なりんご畑を任せてくださいました。
ご覧の通り空きも多く、大きな木がかなり暴れ気味でございますから、木の更新もしながら使わせていただくつもりでございます。

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最後に、こちらの畑が30a。
元々野菜を作っていた畑で、つい先日、りんごの苗を植えたばかりでございます。
そうですね。言ってしまえばこの畑こそ、自分で設計して定植した、俺の畑、と言えるでしょうか。
りんごが収穫できるまでには数年かかりますが、考えるとわくわくしてくるのでございます。

なんだか長くなってしまいましたね。失礼いたしました。
それにしても、月に1度というのは難しそうでございますね。
試行錯誤が続くかもしれませんが、温かく見守っていただければ、これ幸いでございます。
日々の出来事ですか? そちらは妻と一緒に書いているブログに毎日綴ってございますので、気が向いたときに覗いていただけましたら。

ではまた来月、お会いいたしましょう。

 

この記事を書いた人

古田然さん

北アルプスのふもと安曇野市三郷小倉で3年間の研修を経て、2017年にりんご農家として独立した古田然さん。
農業が好き! 人が好き! 地域が好き! な古田さんが、安曇野の暮らしをつづります。

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