JA信州諏訪は5月25・26日、中東情勢対策の一環でブロッコリーの段ボール輸送試験を行った。現在出荷で使っているスチロール箱が今後、入荷しづらくなる可能性を踏まえ、ブロッコリーを鮮度保持袋に入れた段ボール箱とそのまま入れた段ボール箱を用意し、大阪中央青果株式会社(大阪市)に輸送。26日、JA野菜専門委員会の役員らが現地で確認した。生産者が安心して栽培・出荷ができる環境を整え、高品質なブロッコリーを全国に届け続ける考えだ。
管内でブロッコリーは、セルリーに次ぐ生産量第2位を誇る主力品目。2026年度は生産者150人、出荷数量32万ケース(1ケース5キロ)の達成を目標としている。
出荷に使うスチロール箱は、縦34センチ横50センチ高さ25センチ。出荷方法は、生産者が収穫後20玉(5キロ分)を入れ、JAで集荷。職員が氷詰めをして鮮度を保持し、各市場に輸送している。
今回の試験は、当JAが独自で企画。スチロール箱は、原材料となる発泡性ポリエチレン樹脂や製品生産燃料の重油の価格が高騰しているうえ、今後入荷しづらくなる可能性もある。将来への備えとして、代替資材となる段ボール箱での出荷を検討することにした。
用意したのは、25日収穫分の①段ボール箱(鮮度保持袋入り)②段ボール箱(同袋無し)。さらに、翌日輸送を想定し、24日収穫分の③スチロール箱④段ボール箱(同袋入り)⑤段ボール箱(同袋無し)の計5箱。③~⑤は高鮮度保持冷蔵庫で保管しておいた。
段ボール箱は、スチロール箱とほぼ同じ大きさ。鮮度保持袋入りの出荷方法は、鮮度保持袋1袋に1箱分のブロッコリーを全て入れ、袋の口をシールで止める。鮮度保持袋には、袋内の酸素・二酸化炭素量を作物が長持ちしやすい状態に調整し鮮度を保つ効果がある。鮮度保持袋無しは、段ボール箱にそのままブロッコリーを入れる。どちらの段ボール箱も氷詰めはしなかった。
25日は、JA原村営農センター野菜集荷所に職員、協力するJA全農長野・王子コンテナー株式会社の担当者5人が集まった。5箱のブロッコリーの状態を確認し、箱の外・中に温度計を設置。午前中にトラックで輸送した。21時頃、大阪中央青果株式会社に届いた。
26日午前8時、同委員会役員4人と事務局の職員が同社で中身を確認。ブロッコリーが鮮やかな緑色のまま保たれているか、箱潰れがないかなどを確認した。
現地で調査に当たった営農部営農企画課の伊藤侑哉係長は「品質が最も良かったのは、スチロール箱入り。次に24日出荷の鮮度保持袋入りだった。段ボール箱での輸送は、鮮度保持袋に入れる必要がある。加えて湿度を保つため、氷や水を同梱するべきと確認できた」と総評した。
JAブロッコリー部会事務局の同課の五味有係長は「生産者が出荷資材の在庫を心配することなく生産でき、品質を保持して市場に届けられることが大切。今回の試験結果を参考に、今後の出荷形態を検討していく」と話している。