JA松本ハイランド管内の松本市神田で、水稲20ヘクタール、野菜60アールを手がけ、スマート農業の導入による省力化及びオペレーターの創出により規模拡大を図る森崎幸司さん(56)は5月26日、松本市議会の経済文教委員会議員10人による現地視察を受け入れた。
森崎さんは会社員として29年間勤務したのちに親元就農し、今年で5年目を迎える。両親(父84歳、母80歳)の高齢化に加え、シルバー人材センターからの派遣停止や地元協力者の他界などが重なり、深刻な人手不足に直面していた。さらに同地域では3年間で150アールの作り手のいない農地や耕作放棄地が増加。地域の農地維持が危ういという強い危機感から、スマート農業による経営改革に踏み切った。
今回は、松本市スマート農業推進事業、農地利用効率化支援交付金の交付を受けて導入した、3種のスマート農機の成果発表と実演を兼ねて実施された。当日は神田公民館での資料発表の後、圃場へ移動。市議らは、作業時間を98%削減(20時間から0.5時間へ)したドローンによる農薬散布や、作業時間を23%削減したロボット田植機の実動の様子を視察し、森崎さんから機器の活用方法や2人で20ヘクタールの水稲経営が可能になったという劇的な導入効果について講義を受けた。
森崎さんは「直面していた人手不足や農地拡大への対応といった課題を解決するため、補助金を活用して機器を導入した。今回の視察で、実際の作業負担軽減や効率化の効果を直接確認してもらえたことは非常に有意義だった。市議会で議論を深めていただき、他の担い手にとっても補助金がさらに使いやすくなることを期待している。今後も効果の出せるスマート農業を継続し、地域の農地を守っていきたい」と語った。