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JAら支援で「コータローファーム」の新・堆肥舎完成 | 県内JAの話題 | JA長野県グループ「農」のポータルサイト いいJAん!信州

作成者: いいJAん!信州|Feb 10, 2026 1:30:00 AM

富士見町で酪農を営む「コータローファーム」の新しい堆肥舎が2月、完成した。できあがった堆肥は自給飼料の生産に使用し、おいしい牛乳づくりに役立てる。代表の五味拓馬さん(32)は「良質な堆肥をつくれるようになったので、日々の仕事に一層励んでいかなければという思い」と話し、自らを奮い立たせている。
堆肥舎は老朽化のため、2025年に解体。JA支援事業「融資で後押しがんばる農家応援事業Ⅲ」や国・同町の支援を受け、ハウス(約4.8アール)と撹拌機を新調した。五味さんが同事業を利用するのは初めてで、「職員に事業・資金計画の相談に乗ってもらい、実現できた。とても助かる事業だ」と話す。
堆肥舎には1日に牛糞2トンを投入。水分を調整するため、おがくずとJAカントリーエレベーターが提供したもみ殻も加える。これらを攪拌・発酵させることで、1カ月後に堆肥となる。自給飼料用ほ場(計25ヘクタール)に運んで、餌用トウモロコシ「デントコーン」と牧草の生産に使用する。また、余剰堆肥はJAを通じて販売も行う。
五味さんは、「生まれたときから牛がいるのが当たり前の環境で育った」と振り返る。高校卒業後、東京農業大学で畜産業を学び、乳業メーカーに就職。コロナ禍での牛乳の需要低下を受け、「実家を助けたい」と2021年に帰郷した。2024年に父・幸太郎さんから受け継いで代表となった。
現在は、幸太郎さんと母・めぐみさんとともに約50頭を飼育する。早朝と夕方の2回搾乳を行い、1日約850キロをJAに出荷する。
乳量増加・品質向上に向けて力を入れるのは、搾乳量と餌を食べる量の確認など、牛を1頭1頭よく観察すること。遺伝情報を調査し、後継の牛を育てる「ゲノム解析」も行う。取組みが奏功し、2025年の年間乳量は、代表就任前の2023年の126%と伸長。幸太郎さんも「家業を継いでくれてうれしい」と笑顔を見せる。
2月9日、JAの小平淳組合長が激励訪問。新しい堆肥舎を視察し、五味さんから攪拌機の仕組みの説明を受けた。
小平組合長は「挑戦を続ける五味さんを応援している。新しい堆肥舎が、コストがかかる酪農の工夫のひとつになることを期待したい」と話した。
五味さんは「牛の感染症を予防するため、自分の牧場で全ての作業を循環させるのが目標。堆肥舎の新調でその夢に大きく近づけた。おいしい牛乳をつくり、多くの人に飲んでもらいたい」と抱負を語った。