JAあづみりんご部会小倉支部は10月20日、安曇野市で2025年度りんご晩生種生産者全体会議を開いた。生産者や株式会社R&Cながの青果、全農、JA役職員ら約90人が参加。産地の生産動向や晩生種の作柄、販売、集荷について確認した。
主力の晩生種「サンふじ」の生育状況は、強風によるスレが見られ、昨年に比べ小玉傾向ではあるものの、十分な数量が確保でき、順調に生育している。9月以降の高温が続いたことで、夜蛾やシンクイムシによる害虫の発生が例年以上に多いことが心配されている。しかし、今年は降雨が少ないことで病気の発生や、昨年に見られた褐斑病やカメムシによる被害は少ないという。
収穫については「地色が抜けアメ色を帯びたもの、食味が向上したもの」とし、来年の花芽のためにも適期収穫を呼びかけた。販売では、JAあづみ販売事業方針に基づき、早期販売などで生産者の手取り価格の確保を図るほか、需要と企画に対応した販売を行っていく。
25年度の「サンふじ」は10月30日に出発式を行い、31日に地元と東京、1日に北九州などの市場でトップセールスを行う予定。JA全体出荷計画は、前年対比113%の23万9750箱(1箱=10キロ)を見込んでいる。
JA営農経済事業部果実課の中村洋一課長は「今年も安曇野の自然と農家のたゆまぬ努力により赤く色づいたサンふじを消費者の皆様にお届けできる時期となった。お店で是非手に取って頂きたい」と話した。