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すし振る舞い産地交流 生産に感謝、収量維持願う | 県内JAの話題 | JA長野県グループ「農」のポータルサイト いいJAん!信州

作成者: いいJAん!信州|Oct 22, 2025 3:00:00 AM

JA松本ハイランドと、首都圏の回転ずしチェーン「独楽寿司(こまずし)」を運営する株式会社システム企画は、10月22日、産地交流会を東筑摩郡麻績村の麻績村地域交流センターで開催した。同社は20年以上前から、すし飯にJA松本ハイランド管内産のはぜかけ米「コシヒカリ」を使用している。交流会では、すし職人が日頃の米生産への感謝と収穫量の維持への願いを込めて、約200人の生産者にすしを振る舞った。
同社は2002年から「筑北はぜかけ米」を、2014年からは「川手はぜかけ米」の使用を開始。現在では、全10店舗で「筑北・川手はぜかけ米」を100%使用している。
この交流会は、手間のかかるはぜかけ米を栽培する生産者に感謝を伝え、翌年の生産意欲を高めてもらうことを目的に隔年で開催しており、今回で9回目となる。
同社の担当は「はぜかけ米は酢を芯まで吸収し、おいしいシャリ(すし飯)になる。新米の香りやおいしさが年間を通して安定していることも特徴」と説明。来店客からも好評を得ており、今年は200トンの仕入れを予定している。
交流会では、職人がマグロの解体を披露。さばきたてのマグロのほか、タコやサーモンなど約10種類のすしが生産者に振る舞われた。生産者は提供されたすしを味わい、地元産米のおいしさを再確認した。
同社の高麗正之介副社長は「すしのおいしさの6割はシャリで決まる」と強調し、「おいしいシャリがなければおいしい寿司をつくることはできない。農業を取り巻く環境は米価高騰など厳しいことは承知しているが、これからも素晴らしい産地を守っていただきたい」と願いを込めた。同地区で米を生産する久保田芳永担当理事は「当地区の米を指名買いいただいていることを誇りに思う。今後、人口減少などの課題がある中で産地として収量を維持していくとともに、より交流を深めていきたい」と意気込みを語った。