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梨のジョイント栽培講習会 梨の生産拡大につなげて | 県内JAの話題 | JA長野県グループ「農」のポータルサイト いいJAん!信州

作成者: いいJAん!信州|Sep 5, 2025 2:30:00 AM

JA上伊那と上伊那農業農村支援センターは8月25日、梨のジョイント講習会を中川村の圃場で開いた。慣行栽培よりも早期成園化が見込めるジョイント栽培の技術を習得することが目的。栽培の特徴や作業時の注意点などの説明を受けた後、実際に接ぎ木作業を行った。
JAでは、全国的に栽培面積が減少している中、需要が高まる梨の団地化を進めるなど生産拡大に取り組んでいる。今年4月には、JA果樹部会梨専門部内に「上伊那ナシプロジェクト」を発足。栽培検討や現地試験を行い、省力化が期待できる栽培方法の確立や新規就農者の確保などに力を入れている。
ジョイント栽培は、苗木の先端部分を隣の木に接ぎ木し、複数を連結させた直線状の樹形が特徴。10a当たりに必要な苗木本数が増えるものの、慣行栽培の半分ほどの年月で成園になり4~5年で収入が得られることや、剪定作業の手間が減るなどの利点がある。また、頭の上に実らせる慣行栽培とは異なり、作業姿勢の負担軽減にもつながる。
この日は、生産者や同支援センター、JA担当職員ら12人が参加。長野県南信農業試験場の等々力友也研究員は、ジョイントするための苗木の曲げ込み作業は新梢伸長し枝が柔らかい8~9月中旬までにすることや、接ぎ木の際は先端まで養分が届きやすいよう先端の芽を残すことなどを説明した。参加者は注意点に気を付けながら、定植3年目の苗木を実際に接ぎ木した。
等々力研究員は「接ぎ木作業の手間などがあるが、早期成園化を見込むことができる栽培方法。ぜひ、梨の生産拡大に役立ててほしい」と話した。