JA上伊那は8月25日、伊那市のJA本所で2025年産米集荷対策会議を開いた。会議にはJA担当職員や7月25日に行われた農産物検査員技能確認会の審査で合格した農産物検査員ら45人が出席。米穀情勢や水稲の生育状況などを報告したほか、集荷時の受け入れ体制について確認した。
会議は、集荷前にJA担当職員や検査員が集まり情報を共有することで、安全でスムーズな作業を行えるように毎年この時期に開いている。
24年産主食うるち米の販売数量は、国の備蓄米の売り渡しに伴い今年6月時点で98トン(前年対比55%)と鈍化しているが、契約販売の見通しが立っており前年並みの販売見込みである。
同JAでは水田農業の基盤である米の生産販売戦略を樹立し、実需者の要望に沿った「売れる上伊那米づくり」を目指している。今年は、田植え時期の低温で平年に比べて生育はやや遅れていたが、6月上旬以降の高温の影響で草丈は伸び、生育は前進した。JA担当職員は「今後、収穫時期の高温が懸念される。品質向上につなげるため、稲の生育状況や圃場の状態に合わせた水管理と適期収穫を行ってほしい」と呼びかけた。
JAの白鳥健一営農経済担当常務は「近年の暑さで高温障害が出やすく、品質が重視されている。JAを通して多くの米を出荷してもらうため、生産者と顔を合わせることや安全作業を行うことを心がけてほしい」と話した。
25年産米の集荷は9月9日から10月23日まで行う予定だ。