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小ブナの出荷が始まる 秋の味覚を味わって | 県内JAの話題 | JA長野県グループ「農」のポータルサイト いいJAん!信州

作成者: いいJAん!信州|Sep 3, 2025 3:30:00 AM

上伊那地域の秋の味覚として親しまれている小ブナの出荷が9月2日に始まった。今年はJA上伊那鮒部会員6人が駒ケ根市、飯島町、中川村で養殖。9月22日までに約3トンの出荷を計画し、出荷最盛期は9月中旬となる見込みだ。
小ブナは昔から貴重なタンパク源として養殖され、郷土料理の甘露煮などにして秋祭りなどで食べられている。今年は猛暑により出荷サイズにばらつきがみられるものの、生育は良好だ。
この日は、中川村の根井昭男部会長が約650キロを出荷。出荷規格の3~5センチに育った小ブナをJA担当職員と一緒に網などを使って、泥抜きのために2日前に移した生簀から水揚げし、重さを測りながら生きたまま出荷した。
根井部会長は20年ほど前から小ブナの養殖を始め、現在は休耕田を利用した40アールの養殖池で約3カ月間かけて育てている。近年の猛暑による水温の上昇を抑えるため、通常は水深30センチほどの養殖池を水深70センチほどにして養殖。今年、水深の浅い養殖池では水温が35℃近くまで上昇し生育に影響したが、深い養殖池では順調な生育となった。
根井部会長は「自分で煮て食べる人も少なくなってきているが、ぜひ秋の味覚を味わってほしい。できる限り養殖を続け、食文化を継承していきたい」と話した。
出荷された小ブナは、JA農産物直売所ファーマーズあじ~なや管内のA・コープ店などの11店舗で、生きたままや甘露煮などに加工して販売される。