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園児が、米を研いで、育てた野菜を切って、カレーライス作りに挑戦 | 県内JAの話題 | JA長野県グループ「農」のポータルサイト いいJAん!信州

作成者: いいJAん!信州|Aug 8, 2025 3:30:00 AM

上田地産地消推進会議は7月23日、上田市の上田市立中丸子保育園の年長組園児を対象に、炊飯・調理体験を行う「クッキング保育&お米学習体験」を実施した。園児23人が、自分たちで育てた野菜を切ったり、米を研いだりして、昼食のカレーライス作りを体験した。
同会議の学校給食部会では、子どもたちの記憶に残る給食を目指し、地元の特徴ある農産物を学校給食に取り入れる「企画給食」を実施している。22年から市内公立保育園への野菜苗の無償提供を実施し、昨年から体験学習にも取り組んでいる。今回の企画はその一環。
この日は、同会議の米消費拡大部会の女性メンバーが先生になり、園児が育てたナス・ピーマン・ズッキーニと、米消費拡大部会提供の地元産米を使って、カレーライス作りに挑戦。野菜は包丁を使って一口大に切り、米はカップで計量し水を注いで研いだ。
「手をネコの手みたいに丸めて、お米をぐるぐる回して研いで」と教わると園児はひとりずつ体験し、「手からお米の匂いがする!」と、発見に大興奮。野菜のカットでは、「昨日、家で練習してきた」「上手になってきた!もっと切りたいな」と、切るたびに上達を実感して喜んでいた。
炊飯器に入れたお米が炊き上がるまでは、「お米について学んでみよう」と題し、米の栽培作業をはじめ、稲わらや米ぬかまで活用できお米には無駄がないこと、玄米と白米の違いなど、大きなイラストを使って、部会メンバーが分かりやすく説明。真剣な表情で聞いた園児は、「どうして玄米は白くないの」「ぬかに栄養があるなら、玄米を食べなくていいの」など、たくさんの質問をしていた。さらに、籾・玄米・白米を小さな容器に分けたセットを一人ひとりに渡し、園児は見た目や容器を振ったときの音など、それぞれの方法で違いを確かめ米の学習を深めた。
ご飯が炊き上がると、調理室で煮込まれた野菜たっぷりのカレーをかけて、部会員も一緒にパクリ。全員が「おいしい」と笑顔になった。「いつもは食べない野菜も、今日は食べたよ」という園児や、おかわりする園児もいた。
同部会メンバーは、「未就学児であっても、説明を聞いてきちんと理解したうえで、素直な疑問を質問してくれて、子どもたちの理解力と純真さに感動した。あらためて小さなころから食と農業の大切さを伝えていく事の意義と重要性を実感した」と、手ごたえを感じていた。