JA長野県農産物検査協議会は7月25日、2025年度の農産物検査員技能確認会を伊那市のJA南信会館で開いた。県内JAの玄米の等級判断を行う農産物検査員を対象に、玄米の品位と銘柄鑑定を行った。
技能確認会は25年度産の米や麦、大豆など品目ごとに開かれる。出荷開始前に品質や形状の特徴を把握することで、検査員のレベルを向上させ、品位格付けを統一するのが目的。市場評価の基礎となり適正な検査業務が求められるため、技能確認会に合格した農産物検査員だけが、その年の出荷検査を行うことができる。
この日は、JA上伊那のカントリーエレベーターや営農指導を担当する職員ら35人が受験。鑑定前にはJA全農長野の担当職員が、生産者への事前指導として昨年に引き続き多発が予想されるカメムシの防除を呼びかけることや、検査時には高温の影響障害による胴割粒・白未熟粒の割合、着色粒の混入などに特に気を付けるよう説明した。
鑑定では、玄米の等級を見極める「品位鑑定」に45点、銘柄を見極める「銘柄鑑定」に5点が並び、検査員は被害粒の有無や粒の形、色などから品位と銘柄を見極めた。
全農長野の担当職員は「高温障害やカメムシ被害などが心配されるが、適正な検査をお願いしたい。また、秋季まで30度を超える日が予想されるため、検査後の保管についても注意してほしい」と呼びかけた。
JA上伊那管内の水稲の生育状況は、6月以降の高温で平年よりも3~4日早まっている。管内のカントリーエレベーター稼働は9月1日、個体集荷は9月9日からを予定している。