飯田市竜丘地区農家の有志で構成する「あぐりの田んぼ学校」は17日、飯田市の時又保育園で年長園児21人を対象に生き物教室を行った。この日は雨天だったことから室内でスクリーンに映した絵本を読み聞かせた。米づくり体験だけではなく、そこで生息する生き物について学ぶことでより興味を深めるねらい。地区内の小学校や保育園で米づくりに特化した食育活動を始めて今年で20年目。
この日は飯田市美術博物館学芸員の四方圭一郎さんを講師に、四方さんが撮影した写真で編集・作成した写真絵本「かたつむりのいろいろ色ウンチ」と「実録!はらぺこあおむし」読み聞かせた。かたつむりのフンが食べる物によって変化することや、あおむしは我に成長するが繭としても立派に役立つことなどを伝え、子どもたちは興味深々な様子で絵本を楽しんだ。読み聞かせのあとには同園で飼育しているドジョウの種類やエサ、子どもたちが挑戦しているカブトムシの捕まえ方など質問した。
読み聞かせを聞いた小林奏汰くん(5)は「かたつむりのウンチがカラフルでおもしろかった。もっと聞きたかった」と笑顔で話した。
あぐりの田んぼ学校代表の熊谷伊久夫さん(79)は「だんだんと工夫しながら20年かけて形が出来上がり、活動が定着している。農業に興味を持ち、子どもたちが大人になっても心に残ったらうれしい」と話し教室を見守った。
あぐりの田んぼ学校この日は竜丘保育園、竜丘小学校でも教室を行った。秋にも生き物教室を開催する予定。