JA松本ハイランドりんご研究部今井支部とJA上伊那果樹部会りんご専門部りんご高密植研究会は6月30日、上伊那管内にあるリンゴ高密植栽培の園地を視察する交流会を開いた。地域を超えた生産者同士の親睦を深め、互いに知識を深めることが目的。先進的な園地3カ所を視察し、園主らと栽培の工夫や省力化への取り組みについて意見を交わした。
JA上伊那では早期多収や均質生産、作業効率の向上につながるリンゴ高密植栽培を推奨。高度な剪定技術が不要なため、新規就農者や若手生産者も始めやすいのが特徴だ。今年4月に同研究会を立ち上げ、さらなる栽培技術の確立や品種戦略、販売強化に取り組んでいる。
この日は、今井支部員や研究会員ら29人が参加した。園主は摘花や葉摘み作業に有効な農薬を試験的に散布し省力化に取り組んでいることや、土壌水分量が果実の品質につながること、海外資材を使った仕立て方などを説明。参加者は、収穫から選別・出荷作業の流れや品種構成などについても質問し、効率的な作業方法や栽培に対する悩みを共有した。
今井支部の前田将明支部長は「上伊那の生産者と部員のつながりで交流会が実現した。松本と上伊那では棚の作りや木の仕立て方が違い、新しい栽培方法を学べる良い機会となった」と話した。