県内JAの話題

伝統の下伊那子山羊市場開催 | 県内JAの話題 | JA長野県グループ「農」のポータルサイト いいJAん!信州

作成者: いいJAん!信州|Jul 9, 2025 1:00:00 AM

全国で唯一となる登録された日本ザーネン種の子山羊だけを扱う第76回下伊那子山羊市場が3日、飯田市大瀬木の三尋石集畜場で開催された。JAみなみ信州畜産協議会、同JA、JA全農長野県本部が主催。子山羊市場としても全国的に珍しく、今年も九州や東北・関東方面など全国各地から購買者が集まった。近年は乳用だけでなく除草用やペットとしても注目され、今年もにぎやかに競りが行われた。
 18組が購買者として参加した同市場では、飯田下伊那地域で今年2月から5月に生まれた子山羊29頭(雄6頭、雌23頭)が競りにかけられた。岩手県から参加した佐々木莉生さん(22)はこの日の最高価格となった雄山羊を含む3頭を競り落とした。「共同生活をする農園で除草を手伝ってもらいたいと参加した。顔を見て直感で選んだ。みんなの癒しとなってもらえるよう大切に飼育していきたい」と話した。 雄の平均価格は84,883円(税込)で、最高価格は121,000円、雌の平均は45,375円、最高価格は67,100円、全頭平均では53,277円。
市場の前に行った下伊那子山羊共進会では、同JA山羊部会の部会長を務める阿南町の城田政治さん(79)が出品した雌山羊が県知事賞に選ばれた。
同共進会では畜産技術協会や飯田家畜保健衛生所の役職員らが審査員を務め、体格や毛並みなどを評価。城田さんは山羊を50年以上飼育している大ベテランで、雌の部の優良賞も受賞した。「この地域の山羊生産が続いていくように、部会の皆さんに技術を伝えることにも注力しているが、自身も愛情を込め一生懸命に飼育している。評価いただけることは素直にうれしい」と喜びを語った。
同JA営農部畜産課の仲平信二課長補佐は「伝統あるこの地域の山羊飼育文化や山羊市場を絶やさないよう、生産者と共に頑張っていきたい」と話した。

共進会の入賞者は次の通り
▽県知事賞=城田政治さん(阿南町)◇雌の部▽特別優秀賞=城田政治さん(阿南町)▽優秀賞=伊豆より夏さん(阿南町)▽優良賞=城田政治さん(阿南町)◇雄の部▽特別優秀賞=北沢冨久男さん(飯田市)▽優秀賞=伊豆より夏さん(阿南町)