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ジェラート専門店「sonotoki」開店 長野県産リンゴのシャーベットも販売 | 県内JAの話題 | JA長野県グループ「農」のポータルサイト いいJAん!信州

作成者: いいJAん!信州|Jun 30, 2025 1:00:00 AM

茅野市のジェラート専門店「sonotoki」は6月2日、長野県産リンゴを使った「信州リンゴシャーベット」(1カップ90g入り)の販売を始めた。茅野市のJA組合員「野口果樹園」ほか県内の果樹農家が栽培したリンゴ本来の味を楽しめる一品。同店オーナーの五味絵梨さん(47)は「食べた方の多くが目をまん丸にして、『おいしい!』と言ってくれる」と嬉しそうに話す。販売は8月下旬まで続く。
「sonotoki」は、諏訪大社上社前宮の社務所建物内に4月24日に開店。諏訪大社の境内に一般の店舗が出店するのは初めて。店名は、生産者の苦労や素材の成長過程など、すべてにおける「そのとき」を大切にしたいとの願いから名付けた。化学的な添加物を一切使わず、素材にこだわったジェラートやドリンクを提供している。
野口果樹園は約300aのほ場でリンゴ12品種を栽培している。代表は野口昂大さん(31)。2025年度に、父茂和さんから経営を引き継いだ。こだわりは、品種ごと味も食感も違うリンゴ本来の味を提供すること。そのために、剪定・摘花摘果等、適切なタイミングでの管理を心がける。
五味さんは10年前に同園のリンゴに出会い、その甘さに「飴玉を食べたようだ」と衝撃を受け、その味を忘れられずにいた。最近、インスタグラムで同園とやりとりを始めたことがきっかけで「信州リンゴシャーベット」の素材として同園で販売するリンゴジュースの提供を依頼。また、親交のある下諏訪町・安曇野市のリンゴ農家にも、果肉の提供を依頼した。
「信州リンゴシャーベット」は、リンゴの皮を手作業で剥いて砂糖漬けし、真空にして中の水分を抜いた後、ジュースとミックスして作る。果肉とジュースの比率も試行錯誤し、生のリンゴを食べているような素材感を大事にしている。
五味さんは「毎オーダー注文が入る人気商品。絶品なのでぜひ食べてほしい」と笑顔でPRした。
野口さんも「信州リンゴシャーベットはリンゴの素材が活かされていてとてもおいしい」と太鼓判。さらに、「諏訪地域はリンゴ栽培に適しており、需要もあるのに供給できる農家が少ない。こういったお店とのコラボで多くの方にリンゴの味を知ってもらいながら、JA・行政と連携して産地化を目指して頑張っていきたい」と話している。
「sonotoki」は、今後もイチゴやブルーベリーなど、季節に応じた地元農産物を使ったジェラートを提供する計画だ。
五味さんは「この店を通じて、元気な生産者にパワーを貰いながら、食の循環事業をしていきたい。生産者の顔が見え、本当においしいと思える食品づくりを行っていく」と決意を話した。