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「第6回安曇野の農業を守り、つなぐ農業者のつどい」開催 農業大賞に一志みゆきさん | 県内JAの話題 | JA長野県グループ「農」のポータルサイト いいJAん!信州

作成者: いいJAん!信州|Jun 19, 2025 5:00:00 AM

JAあづみとあづみ農協農政協議会は14日、安曇野市の安曇野スイス村サンモリッツで「第6回安曇野の農業を守り、つなぐ農業者のつどい」を開いた。農家組合(くみあい会)長や各支部代表、同協議会委員、JA役職員ら約200人が出席。「55年目の発掘と褒賞“第2期”」の各部門の受賞者4人と推薦者4人を表彰した。
褒賞を通じ先駆的な取り組みや後継者、担い手といった幅広い世代層にスポットをあて、安曇野の今後の農業の更なる振興を目指す。JA創立55周年を節目に当初3年間の実施予定であったが発掘人材はまだまだ残されていることから“第2期”としてさらに3年間継続し本年度が最後の実施となった。
5月下旬に開かれた審査会で10人の候補者の中から各部門の受賞者を選出。「農業大賞」
には一志みゆきさん(61)、「後継者大賞」には原口知明さん(48)、「未来開拓賞」には小川晃平さん(32)、「審査員特別賞」には西澤満司さん(87)が選ばれ、審査委員長を務めた映画監督の河崎義祐さん(89)から表彰状と記念品が授与された。
「農業大賞」の一志さんは安曇野でも有数のセルリー農家として春・秋ともに37aの作付けを行い、採種用セルリーも栽培するなど産地の維持・発展に尽力した点が高く評価された。組織活動にも積極的に参加し農業の魅力や大切さを発信したり、地域農業を守る活動を長きに渡って続けてきた。
「後継者大賞」の原口さんは夏秋イチゴの栽培技術を一から学び、7aから始めた栽培面積は25.5aまで生産規模を拡大。また地域農業の受け皿づくりのために株式会社「ミノリデイズ」を設立した。産地の将来を見据え精力的に活動している点が好評価を得た。
「未来開拓賞」の小川さんは夫婦でIターン就農を決意。一昨年より安曇野市三郷で独立、就農を果たした。地元の農家や研修先と相談しながら生産規模の拡大を図ったり、地域コミュニティにも積極的に参加するなど真摯に農業や地域と関わる姿勢が評価された。
「審査員特別賞」の西澤さんは現在広く一般的に使用されている水稲肥料の成分設計の基になる「長野方式」の確立に尽力。現代の米作りの先駆者として地域農業の発展に貢献した。
受賞者による発表も行われ、農業大賞を受賞した一志さんは「その時の課題に合わせいい知恵を出せるように、これからも経験を積み上げていきたい」と述べた。