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高品質・安定した生産を目指して 南部果樹部会桃専門部 着果管理検討会を初めて開催 | 県内JAの話題 | JA長野県グループ「農」のポータルサイト いいJAん!信州

作成者: いいJAん!信州|May 16, 2025 2:00:00 AM

JAみなみ信州南部果樹部会桃専門部は12日、飯田市の桃園地で「着果管理検討会」を開き、生産者30人が参加した。近年ふるさと納税などによって桃の需要が高まり、同JAでは高糖度品「太鼓判」のブランド化を進める中、より高品質で安定した生産を目指している。同専門部では年間2回実施をしている検討会に加え、重点管理時期のこの時期に初めて同検討会を企画した。
参加した松澤幸作さん(22・飯田市)は「生産者との情報交換や、丁寧な説明で摘果のイメージができた。すぐに自分の園地で実践し、作業ひとつひとつに気合を入れて価値のある桃をつくりたい」と話した。
同検討会では同JA営農部果実柿課の桃チーフの片桐将史技術員が、収量減や品質低下の課題となっている「内部障害の発生」や「小玉果の発生・樹勢の低下」に対する摘果時期や、樹勢に応じた着果量、病害虫対策などを説明した。着果位置の目安は桃の模型を使ってわかりやすく説明。参加者は実際の樹を見ながら、樹勢を考慮した摘果作業について活発に意見交換した。
片桐技術員は「今回の検討会は初めて開催したが、大勢の生産者の皆さんに熱心に取り組んでいただけたことで、今後の高品質生産につながる検討会となった。これからも生産者と一緒になって検討を進め、栽培技術を確立していきたい」と話した。
同JA桃部会では生産者や栽培面積が減っている中、2024年度に作成した同JA農業振興方針で10年後の2034年度販売金額目標5億5千円(24年度実績5億4千万円)を掲げ生産振興に取り組んでいる。重点振興品目を「あかつき」とし、新規栽培者の確保や改植・新植による栽培面積の確保にも取り組んでいる。