安曇野市豊科東小学校の5年生35人は16日、6アールの田んぼで田植え体験をした。JA職員や同市農業委員、保護者のボランティアら9人が指導。児童は、「コシヒカリ」の苗を手で植え、米作りを体験した。
同JAが展開する、学校と連携した食農教育「あぐりスクールサポート事業」の一環で、苗や肥料、除草剤を無償で提供している。
児童は、横一列に並び、苗の束から3本ずつつまみ、30センチ間隔でつけられた紐の目印の上に、苗を植え付けた。
初めて田植えをした児童(10)は「おじいちゃんがお米をつくっているが、手で植えたのははじめて。泥に苗が入っていく感触がひんやりしていてきもちよかった」と笑顔で話した。全身泥だらけになりながら作業を進め、苗がなくなるとあぜにいる職員らが追加の苗を投げて渡した。
体験は40年以上続く伝統行事。担任の先生に、児童らの真剣に取り組む姿勢の理由を聞くと、元々田んぼだった場所に小学校が建設され、このことを授業や体験を通して、お米作りの大切さや農業ができることのありがたさを児童に伝えてきたそうだ。だから児童は、お米作りに対する思い入れが強いという。
今後は、水管理を児童がして、9月中旬ごろに手で刈り取り、はぜかけをする。11月にはPTAも交えて「収穫祭」を開き、新米を味わう予定だ。