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「ただいま★いけだまち」/三鷹の中学生、池田町で田植え体験 | 県内JAの話題 | JA長野県グループ「農」のポータルサイト いいJAん!信州

作成者: いいJAん!信州|May 12, 2025 1:00:00 AM

JA大北観光課は、都市農村交流事業の取り組みとして、今年度初の教育旅行を5月8日から受け入れを開始した。東京都三鷹市の中高一貫校、東京都立三鷹中等教育学校(小林正人統括校長)の中学2年生156人を対象に、2泊3日の校外学習を受け入れた。それぞれの地域で特色ある体験学習を通じて、貴重な学びと成長の機会を得た。
また、実施に先立ち、池田町観光協会とJA大北の職員が学校へ出向き、事前学習会に参加。生徒たちが現地で充実した体験を得られるようサポートし、入念な準備を行った。
 8日の初日には、池田町会染内鎌地区のほ場で、昔ながらの手植えによる田植え体験が行われた。指導は、同町で農業振興に取り組む「内鎌十日会」の会員らが、生徒たちに手植えの方法を丁寧に指導。木製の道具で事前に印をつけた約26アールの田んぼに、生徒たちは横一列に並び、北アルプスの山々の残雪を背景にコシヒカリの苗を2~3本ずつ手で植えた。泥のひんやりとした感触や漂う土の香りに触れながら、生徒たちは自然との一体感を味わった。また、この体験を通じて、農業の大変さを実感し、食への感謝の気持ちを深めた。
校外学習実行委員長の須田葉晴(ようせい)さん、副委員長の髙栁昂生(こうき)さん、秋田谷仁子(にこ)さんの3人は、「事前学習で学んだことを実践してみたが、実際に体験すると予想以上に大変さを実感しました。農業の大切さが身に染みてわかり、本当に良い経験でした。秋に自分たちが植えたお米を食べるのが楽しみです」と振り返った。
田植え体験終了後には、矢口稔町長が生徒たちに向けて「池田町は『ただいま★いけだまち』というスローガンを掲げています。この体験が皆さんの心に残り、池田町が訪れる方々にとって、故郷のような温もりを感じられる場所となれば幸いです」と期待を寄せた。小林校長は「農業の大切さを理解し、この体験は一生の思い出となると同時に、日本の食文化について深く学ぶ貴重な機会となりました」と話した。収穫された米は秋に学校へ届けられ、給食や家庭で味わわれる予定だ。JA大北観光課では本年度に関東・関西、さらに台湾から教育旅行で訪れる計8校、延べ約2,400人の児童生徒の受け入れを計画している。