JAあづみの地域内でつくるNPO法人「JAあづみくらしの助け合いネットワークあんしん」の取り組みの一つである「菜の花プロジェクト安曇野」は19日、安曇野市豊科の安曇野スイスハイジの里西側にある菜の花畑で、「菜の花祭り」を開いた。菜の花を咲かせた喜びを会員らで共有するため毎年開催している。
約15aの菜の花畑にあんしんの会員ら34人が集まり、咲き始めた菜の花を鑑賞しながら、童謡唱歌「とんび」や「ふるさと」などの合唱や、健康体操を楽しんだ。また、菜の花を鑑賞しながら気軽に立ち寄れる場所を作りたいと26日まで菜の花カフェを開く。
同プロジェクトは、「安曇野の休耕田に菜の花を咲かせたい」という思いで、23年前から始まり、2年目からは菜種やヒマワリを原料に食用油の作成を開始した。さらに、安全で安心できる油を地元の子どもたちに食べてほしいと2004年からは毎年、管内の学校給食センターに贈っている。菜の花の品種は、良質な菜種油の収穫ができる「キザキノナタネ」。無農薬で有機肥料を使用するのがこだわりだという。
今後、菜の花は6月に刈取り、束ねて1週間ほど乾燥させ、はぜ掛けする。たたいて取り出した種は、ふるいにかけてごみを取り除いた後、選別・乾燥させ、10~11月頃に菜種とヒマワリをそれぞれ搾油する予定だ。ヒマワリは、菜の花を刈り取ったあとに、同圃場で2回ほど畑をすきこんだあと播種をし、9月に収穫予定。
同プロジェクト代表細萱富子さんは「安心・安全な油を届けたいという思いで手入れを行ってきた。気温が上がらず心配だったが、当日に間に合って開花して安心した。おいしい油が作れるよう今後の作業も頑張りたい」と述べた。