JA信州諏訪は4月4日、諏訪市のJA本所で「役職員向け果樹栽培講習会」を初めて開いた。役職員8人が参加。役職員が講習を受け、積極的に栽培することで農家が安心して生産できる環境づくりを進めたい考えだ。
この講習会は、役職員の果樹栽培の知識向上・将来的な農家への普及を目的に、JAが諏訪農業農村支援センターに依頼して実現。高冷地である諏訪地域はこれまで、果樹栽培は難しいと考えられていた。しかし、近年の温暖化の影響で栽培適地が変化。高品質なリンゴやブドウなどが栽培可能な地域となりつつある。
この日は、同センターの盛次陽介技師が講師を務めた。諏訪地域で栽培を推奨する果樹品目として、リンゴを主に説明。品種・樹形などの基礎知識や定植方法、幼木期の主な注意点などの管理方法について資料を基に話した。
盛次技師は「諏訪の標高を生かし、リンゴ栽培を推進してほしい」と呼び掛けた。
4月11日、リンゴやブドウの苗木計24本を仕入れ、注文した役職員に配布した。それぞれのほ場に定植。収穫を目指し、栽培管理を行っていく。
JAの小林昇経済事業本部担当常務理事は「果樹栽培はこれからの諏訪地域の農業振興にとって魅力があるものの、経済性や栽培方法など不安材料は多くある。農家の指標の一助となれるよう、役職員が率先して栽培を行っていきたい」と話した。