JAみなみ信州寺沢寿男組合長らは4日、飯田市のJAみなみ信州本所に「2024年度農林水産省祭 多角化経営部門」で天皇杯に輝いた松川町の農業生産法人(株)なかひら農場(松川町)の中平義則代表取締役社長を招待し受賞を祝福した。同農場では自社栽培の果樹だけでなく地元の農家や同JAからも原料を受け入れリンゴジュースの商品化など6次産業を展開している。今後同JAとも連携をさらに強化して地域農業発展のため共に取り組んでいくことを確認した。
中平社長は「先人が築いてきた産地や、中山間地で行われてきた農業に対して評価いただけたと思っている。常に初心に返って地域を見渡し、人の困りごとに寄り添えるような経営を心掛けたい。100年先まで伊那谷の農業や景観が残るように、JAともより密に連携してこれからも努力していきたい」と話した。
寺沢組合長は「地域に多大な貢献をされ、未来に向けた様々な取り組みが評価されたことに敬意を表する。地域農業発展のためにJAもしっかり連携をしていきたい。将来をしっかりとらえ共に頑張りましょう」と話した。
同農場ではリンゴを中心に果樹を栽培。「地域と進む6次産業化」を理念に、1991年からジュースの製造・販売を行っている。同JA管内の農家からも原料の果樹の受け入れ農家の手取り向上や産地維持にも取り組んでおり、同JAの直売所には多彩なジュースが並ぶ。また松川町と地域おこし協力隊員が果樹農家として独立するための研修制度を立ち上げるなど担い手確保にも取り組み、地域の中で雇用を生むなど地域全体の農業の活性化に多大な貢献をしている。