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高齢農家の畑を未来へ/大町市八坂の仁科祐樹さん、中日農業賞優秀賞に輝く | 県内JAの話題 | JA長野県グループ「農」のポータルサイト いいJAん!信州

作成者: いいJAん!信州|Apr 3, 2025 1:00:00 AM

高齢農家の畑を借りて生産を続ける大町市八坂の仁科祐樹さんが「第84回中日農業賞」で優秀賞を受賞した。3月26日、大町市のJA大北本所会館にて、県北アルプス農業農村支援センターの中塚満センター長らと共に、武井宏文組合長をはじめとする常勤役員に受賞の報告を行った。
仁科さんは、大町市八坂地区で「ヤサカあいさいファーム」を営み、後継者のいない高齢農家の畑を借りて野菜を生産している。地域農業の発展を目指し、ゼロから経営を始めたその取り組みが評価され、3月6日に名古屋市で行われた贈呈式にて表彰された。
食害や高齢化で離農したほ場計28ヘクタールを活用し、ハクサイやキャベツといった業務加工用野菜を栽培。冬には積雪の畑から「雪下ニンジン」を掘り出して出荷しており、その甘さと特有のにおいのなさが北アルプス山麓ブランド認定品として評価されている。「農地の荒廃を防ぎ、地域の景観や歴史を未来へと受け継ぐことが使命。日々学び、成長していきたい」という仁科さんの言葉からは、地域農業への深い愛着が感じられる。武井組合長は「仁科さんの取り組みは地域農業の持続可能性を示す貴重なモデル。受賞をきっかけにさらに活動を広げ、未来の農業を牽引してほしい」と期待を寄せた。