JA上伊那は、販売高10億円産地を目指すアスパラガスの消費拡大につなげようとトップセールスした。3月22日、JAの西村篝組合長やJA野菜部会アスパラガス専門部の野澤典生専門部長ら5人が、愛知県のセントライ青果株式会社を訪れ、上伊那産アスパラガスをPRした。
アスパラガスはJAの主力品目の一つで、生産量は長野県1位。3月4日には、全国初となるAI機能付きの自動選別機を導入した共選施設の竣工式が開かれ、さらなる生産振興に取り組んでいる。
共選化することで、生産者の作業負担や新規生産者の初期投資の軽減につながり、生産拡大に期待が高まる。2024年度は年間出荷量323トンだったが、33年には2倍以上の756トンの出荷を目指している。
この日は、上伊那産のアスパラガスとしめじのバター炒めを、せり場に集まった市場関係者ら約300人に試食としてふるまった。炒めることで、定番の食べ方である茹でる調理法よりもアスパラガスの旨味を凝縮させ、特に甘みが強いこの時期のアスパラガスをPR。試食した関係者らからは「おいしい」などの声が上がり好評だった。
西村組合長は「JAでは地域の農業を応援するため、生産者の負担となっていた選別作業を請け負うことで栽培に力を入れられる体制を整えた。冬に栄養をたくさん蓄えた上伊那産の春芽のアスパラガスを多くの人に味わってほしい」と話した。
野澤専門部長は「アスパラガス栽培は今まで家内労働だったが、共選化することで地域の産業として拡大することができる。上伊那産のアスパラガスは、自信を持っておすすめできる」と呼びかけた。