JAあづみと安曇野新興塾運営委員会は18日、地域のリーダーを育成する「安曇野新興塾」の第2期生学習発表・卒塾式を安曇野市で開いた。卒塾生や運営委員、JA役職員ら39人が出席。
卒塾生は、JA管内で水稲や夏秋イチゴ、花きなどを生産する専業農家で、主に20、30代の志の高い新規就農者やJA職員ら10人。
23年6月に入塾後、塾生の圃場見学や先進地視察、安曇野市農政課や信州大学農学部の講師から地域共生や農政を学んだほか、農業協同組合をテーマに塾生が協議するなど活動してきた。
同塾の塾長を務める信州大学農学部准教授の内川義行さんは「2年間を通して一人ひとりの考えや実践の様子など学び深い発見ができ、優れた人格を知れて喜びになった。塾生は安曇野の地域に大きな変革をもたらすと感じている」と祝いの言葉とともに期待を込めた。
塾生は、一人ひとり活動発表を行い、2年間の感想や入塾してからの心境変化、今後の目標などを述べた。UターンやIターン就農、家族から継いで就農するなど就農のきっかけは様々。塾生らは「就農時は、孤独を感じることや周りの農家に圧倒されていた」と不安を感じていた当時を振り返った。しかし、新興塾を通して多様な品目を作る生産者が集まり、悩みを打ち明けられるようになったという。塾生との出会いについて「仲間ができて将来の期待や希望もできた」と喜びを話した。
同塾運営委員長を務めるJAの宮澤清組合長は、「勉学に対する想いと固い意志により卒塾を迎えたことに敬意を表する」とし、「“農は安曇野の基”その実践者が卒塾生10人である。生産現場や地域での実践に終わりはない、ゴールではなくスタートだ」と期待を込め挨拶を述べた。
その後、卒塾式では、同JA宮澤清組合長から卒塾証書が手渡され、卒塾生の上嶋篤さんが謝辞を述べた。塾生は、2年間の学習を通して学んだ知識や、仲間との絆を今後の農業に活かしていく。
今年第3期となる新興塾は、塾生の募集を開始していて5月14日まで。6月に入塾式を開催する予定だ。