JAみなみ信州は2月28日、飯田市鼎の同JA本所でキュウリ栽培講習会を開催した。同JAでは多様化する生産者のニーズに応えるため、栽培経験年数などに応じた指導会を試験的に始めており、この日はキュウリの新規栽培予定者と栽培経験年数が浅い生産者を対象に開催。管内の生産者24人がキュウリの生理生態や作付けのポイント、ほ場の準備など栽培の基礎を学んだ。
これまでの指導会は平均的な技術レベルの指導で初心者には理解が難しく、ベテランには物足りないなどの課題があった。栽培経験年数別や兼業農家・女性向け指導会など対象者を明確にした指導会を開催するなど指導体制の充実を図ることで、担い手育成や生産振興につなげていく。
この日は同JA営農部農産課キュウリチーフの幾島祥技術員が講師を務め、昨シーズンの生産状況を振り返りながら時期ごとの病害虫対策や、収量を増やすための土づくりなど基礎的な内容を丁寧に説明。きゅうり専門部の事業内容や活動の取り組みも紹介した。
昨シーズンから栽培を始めた佐々木勇さん(38・阿南町)は「知識や経験が少ない中で、栽培経験年数に応じた指導会の開催は大変ありがたい。今後も定期的に開催してほしい」と期待した。
幾島技術員は「多くの方に参加いただき関心の高さを感じた。ニーズを捉え充実した指導を行うことで生産者の熱意に応えられるよう努力していく」と話した。