JAあづみもも部会は、2024年度生産販売高が計画比4%増の892万円となった。数量は同比10%減の3055ケース(1ケース5kg)であったものの全般に品質が高く、高単価で販売となったことが要因。7日に安曇野市で開いた24年度通常総会で報告し、部会員やJA職員ら20人が出席した。
24年度産は、昨年に比べて凍霜害の被害は少なかったが、一部でカメムシによる被害や高温による着色遅れも見られ、収穫が後ろ倒しになり軟質果によるロスが目立った。
しかし、例年課題であった穿孔(せんこう)細菌病による果実被害は減少傾向で、枝病斑の剪定や発病葉の除去等の対策により品質が確保できた。
穿孔細菌病などの「味」に影響が及ばないものや、出荷規格に満たない桃は、1.5kg箱に詰め、安曇野スイス村ハイジの里などの直売所で販売し、農家手取りの向上に努めた。
上位等級~下級品まで販売することにより産地ブランド力の認知度を向上するとともに、生産販売高が増加した要因ともなっている。
25年度は、生産者12名で面積1.61㌶を基盤とし、①経営安定・生産向上対策活動②販売強化対策事業③部会組織強化・農政対策事業の3本を柱として活動していく。特に、老木樹の改植やコンフューザー(害虫の発生を抑制)による環境にやさしい取り組み、指導会を通した栽培技術の向上、生産量の調査を行い有利販売に取り組んでいく。
JAあづみ三郷地域営農センター果樹担当の増田耕平指導員は、「後継者不足などが問題となっているなかで今の生産者を守り大切にしたい。また、生産者の意欲を高められるよう指導に力を入れていきたい」と述べた。