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JA上伊那花き部会北部支会全体研修会 換気、遮光、冷房がカギ | 県内JAの話題 | JA長野県グループ「農」のポータルサイト いいJAん!信州

作成者: いいJAん!信州|Mar 5, 2025 1:00:00 AM

JA上伊那花き部会北部支会は2月19日、伊那市のJA本所で全体研修会を開いた。コロナ前はマレットゴルフなどで親睦を深めていたが、今年は全体研修会として初めて開催。花きの高温対策と害虫防除と題してJA全農長野果実花き課の担当者が説明した。
昨年の伊那市の気温は2004年と比べると、梅雨明けから9月にかけて最高気温が約5度高くなっている。また、1991年からの日本の平均気温は徐々に上がっており、平均値との差がもっとも大きいのは24年で1.76度高くなっている。気温の上昇により、上伊那が日本一の生産量を誇るアルストロメリアでは葉の黄化や花弁の焼け、トルコギキョウでは茎が成長しきる前に開花してしまう短径早期開花など、花き全体で高温障害などが見られている。
研修会には支会員やJA職員など64人が出席。高温対策として、ハウス内気温を外気温と同等にする「換気」やハウス内に入射する過剰な光を減らす「遮光」、ハウス内気温を外気温より低くする「冷房」を行ってほしいと説明した。害虫防除に効果のある防虫ネットは、ハウス内気温が上昇し花焼けなど高温障害リスクが高まるため、品目や作型によってはネットを外し防除間隔を短くすること、違う系統の農薬を順番で運用するローテーション散布で害虫の抵抗性を抑制してほしいと説明した。
同支会の中原睦男支会長は「高温や害虫は気づいてからだともう手遅れ。今から昨年の栽培を思い出しつつ準備することが重要だ」とあいさつした。