南箕輪村に住む組合員、堀初惠さん(85)のパッチワーク作品がJA上伊那南箕輪支所で、2月3日~28日まで展示された。1階ギャラリーには堀さんが制作したこたつ掛けやカード入れなど約60点にもおよぶ作品が展示され、来所者の目を引いた。思い出が込もった着物などを素材として新たな作品にすることを心がけていると話す。
同支所では年に数回展示会を開催し、村民の作品を飾っている。堀さんの展示会はこれまでも4回開かれ、来所者を楽しませている。
堀さんは管内でトマトを栽培する農家。子どものころから針仕事が好きで、裁縫は得意だったという。パッチワークを始めたのは30年ほど前。村の公民館活動に通い始めたのがきっかけだった。教室では基本を学び、自宅でオリジナル作品に没頭。製図から色合わせ、裁縫などすべて1人で行い、普段の生活で使える作品にこだわって毎日制作している。
材料となる生地の多くは家庭の納屋などに眠っていた着物など。昔は普段から着物を着て生活する人も多かったため、古いものほど素材が良くとても丈夫だという。堀さんは特に紺色を好み、農作業しながらデザインを考えたり、店などでヒントをもらったりしながらデザインしている。
素材を提供してくれた人には必ずその素材を作品にしてプレゼントしている堀さん。「着物1つとっても、それぞれの家庭の思い出が詰まっている。普段から使える作品として思い出を身近に感じてもらえれば」と話す。また今後について、「これからも楽しく続けていきたい」と展望を話した。