JAみなみ信州生産部会と同JA、同JA農政対策協議会は25日、飯田市鼎文化センターで農業を中心とした地域活性化を目指し、「農業振興大会2025」を開いた。同JA生産者、管内14市町村、長野県、市場関係者、資材メーカー、JA長野中央会、JA全農長野ら約320人が参加した。各生産部会が「農業振興10年ビジョン」を発表し、JA、生産者、地域が一体となって農業振興を図ることを確認した。
同大会では担い手不足、遊休農地の増加、生産コストの高止まり、気候変動などの課題に対処しながら自分たちの農業を守り発展させようと、「JAみなみ信州生産振興ビジョン」に沿い各部会で協議・作成した10年後に目指す姿の実現に向けた取り組み方針、重点振策等を12の各生産部会の代表者がそれぞれ発表した。「農業はおもしろい。稼げる産業になれば若者も参入する。適正価格を実現しよう」など力強い発言があった。
同JAの寺沢寿男組合長は「今もこれからも農業経営にとって厳しい環境が続くことが予想されるが、多品目生産ができる豊かな自然環境の中で生産される農畜産物のブランド力を強化し産地力をさらに高める。今日をスタートとして未来へとつながる魅力ある産地づくりをJA、地域、関係者一丸となって推し進めていく」とあいさつした。
同大会では南信州担い手就農研修制度第1期卒業生の矢野賢太郎(25・喬木村)さんが体験発表を行い、JA長野中央会から適正価格の実現に向けた情勢報告があり取り組みを進めることを確認した。基調講演では(株)農林中金総合研究所の尾高恵美部長が「1人ひとりの生産者が産地ビジョンの主役~実現に向けて共に活動に参加しよう~」をテーマに講演した。