JA上伊那果樹部会ぶどう専門部は1月30日から2月7日にかけて、ブドウ剪定講習会を管内12園地で開いた。JA担当職員が仕立て方に合わせた手順や注意点などを説明し、来年度の品質向上に向けて正しい剪定方法を確認した。
管内では、観光農園を中心にブドウを栽培してきたが、種がなく皮ごと食べられるブドウの普及で、新規生産者や栽培面積が増加。5年ほど前からは地元直売所への出荷だけでなく市場出荷も増えている。
剪定は、管理しやすい園地づくりや果実の品質向上につなげるため、果樹生産にとって重要な作業。今年度の栽培課題を整理し剪定することで、来年度の安定生産や品質向上を目指す。
6日、箕輪町の園地で開いた講習会には生産者14人が出席し、管内で多く取り入れられている短梢剪定を説明。枯れ込みを防ぐため犠牲芽剪定や、着果過多による品質劣化を防ぐための正しい母枝間隔などを確認した。短梢剪定は枯れ込みを防ぐため、厳寒期を過ぎた2月下旬から3月中旬ごろまでに行う。
JA担当職員は「正しい剪定をすることで、農薬散布ムラができにくくなることや、樹勢を抑えることができ、品質向上につながる。2024年度の収穫を振り返りながら作業を進めてほしい」と呼びかけた。
JAでは、3月に新規生産者を中心とする圃場巡回を行い、幼木(定植1~5年目)の栽培管理を直接指導する予定だ。