JA上伊那野菜部会アスパラガス専門部は1月29、30日の2日間、半促成栽培アスパラガス被覆講習会を管内5会場で開いた。春先の収穫に向けたビニールハウス被覆の注意点や被覆後の管理方法を確認。温暖化によって発生が早まっている害虫の防除についても説明した。
アスパラガスは同JAの主力品目の一つで、長野県一の生産量を誇る。JAでは10億円産地を目指し生産拡大を進めている。4月には、生産者の作業負担軽減や品質の均一化を図るための共選化が本格始動する。
管内で栽培されるアスパラガスの9割がビニールハウスを利用した半促成栽培。冬場はビニールを外して休眠状態となっているアスパラガスを資材で覆うことで、地熱を上げて萌芽を促している。
30日、伊那市のJA春富支所で開かれた講習会には、生産者18人が出席。アスパラガスの萌芽には土壌水分が必要なため雪や雨が降った後に被覆することや、被覆後の換気は凍害対策として冷気が直接当たらないようにするなどの注意点を説明した。また、圃場周辺の雑草や落ち葉には越冬した害虫がいることから、早めの防除や畦畔管理を呼びかけた。
JA担当職員は「上伊那のアスパラガスは市場からの評価が高い。これから萌芽が始まり、大事な時期となるのでしっかり管理して、少しでも多くの出荷をお願いしたい」と話した。