JA上伊那野菜部会は1月21日、伊那市のJA本所で2024年度の販売出荷報告及び次年度対策研修会を開いた。生産者やJA職員、市場担当者など約200人が出席。品目表彰や販売出荷報告、研修会を行った。
24年度は、6月下旬の降水量の多さが病害の発生に影響を与えた一方で、白ネギにとっては太りを出し順調な生育となった。夏場は高温により障害や生育不良などが発生。12月末実績で数量は前年を下回ったものの、売上金額は単価高によって前年を上回った。
販売出荷報告では、市場担当者から販売動向について説明。アスパラガスや白ネギなど主要品目は同JA担当指導員が24年度の反省事項と次年度の対策を報告した。
研修会では気象変動に対応した栽培技術と事例について講義。近年の高温において、長野県はほかの産地と比べて最高気温はさほど変わらないのに対し、夜温はしっかりと下がることからうまく養分転換が行われ、甚大な被害に繋がらないことが強みと説明。20年からは集中豪雨が増加していることから、圃場に水が溜まらないための排水対策が必要ということ、集中豪雨後の数週間、雨が降らない日が増えているといった現象から、干ばつ時のかん水対策が必要と話した。
同部会の藤綱史樹部会長は「これまでの栽培の反省を踏まえて次年度も部会一丸となって栽培に取り組んでいこう」と呼びかけた。