JAグリーン長野もも部会は2024年度、生産販売高12億4,700万円(前年対比114%)を達成した。2019年の台風19号災害で河川敷のモモ園が大きく被災した以降で最高額となった。数量1,900トンで前年対比118.7%。台風直後の2020年度の1,381トンから500トン以上増やし、産地復興へ着実に歩みをすすめている。
JA営農販売部によると、2024年度は、近年悩まされた凍霜害・低温被害が無く、モモせん孔細菌病なども極めて少なく、着果量が確保できた。生育期間中の高温干ばつなどが発生し、果実品質への影響が懸念されたが、生産者の管理も徹底され、品質も維持できた。販売環境は物価高の影響による消費意欲の停滞から、市場の荷動き停滞や注文量の減少を懸念したが、他産地の出荷量も少なったことも含めて引き合い強く、単価向上につながり、販売高を押し上げた。
同部会では、支部ごとに生産者が集まり、11月から2月にかけて「生産振興大会(反省会)」を開き、この生産販売実績をはじめ、課題や今後の生産方針を共有した。また、冬期間には、モモ振興品目の苗木注文・配布やせん定講習会などを通じ、2025年度のさらなる生産量・生産販売高の拡大に向けて栽培をスタートしている。もも部会篠ノ井更北支部の生産振興大会では、特に品質の良いモモを出荷した生産者8人を優良生産者として表彰。受賞者代表は「受賞者だけでなく、みんなで長野県一のもも生産地の維持・拡大していきたい」と呼び掛けた。