JA信州諏訪管内の冬季を代表する花き、アネモネの出荷が12月・1月、本格化している。JA管内は全国有数の産地で、2024年度は11戸が計71アールで栽培。4月上旬までに7,000ケース(1ケース60~120本)の出荷を目標としている。1月中旬頃からの最盛期を控え、生産者代表の中村邦雄さん(74)は「生育は順調。納得のいく花を出荷できている」と笑顔を浮かべる。
中村さんは原村在住で、約40年前からアネモネの栽培を始めた。今年度も妻の正子さんと2人で、ハウス2棟(計8アール)で生産。7月上旬に大輪で耐病性に優れる品種「ミストラルプラス」を定植し、10月5日に初出荷を迎えた。現在は、早朝から収穫、荷造り、品質保持のための「水揚げ処理」を行った後、翌日にJA原村営農センターに持ち込んでいる。
高品質栽培に向け、長年の栽培で培った技術のもと、有機質を多めに含んだ土づくり、定期的な防除、生育を見ながらのかん水を行う。
中村さんは「アネモネは毎年同じように栽培していても思った通りにいかず難しい花だが、今年は猛暑を乗り越え、花弁は鮮やかに色づき株の張りもよく順調だ」と話す。
最盛期に向け、「アネモネの産地は全国的にも貴重で、信州諏訪産はその中でも市場からの評価が高い。これからの時期は、涼しい場所に飾れば2週間ほど楽しめる。見かけたらぜひ購入してほしい」と呼びかけている。