JAあづみは30日、安曇野市三郷温のJA果実中央選果所でリンゴ晩生種の主力「サンふじ」を初出荷した。出荷初日は約600ケース(1ケース=10キロ)を東京、北九州、県内市場に出荷。2024年の出荷計画は前年対比約10万ケース増の27万ケース(1ケース=10キロ)を見込んでいる。
24年産は、春先の凍霜害の影響はほとんどなかったものの夏場以降の高温による日焼けや、収穫期の降雨による裂果などのロス果が心配されているが、このほどの寒暖差により糖度が乗り、玉肥大も良好。酸味・甘味・歯ごたえの三拍子揃った出来栄えだ。
選果所では選果人が一つ一つ色や傷などを目視で確認し、ベルトコンベアーに載せ、光センサーで糖度、熟度、着色などを判別し、特秀から良までの5等級に分けて箱詰めした。
JAあづみりんご部会の佐原茂部会長は「異常気象のなか、手塩にかけて育ててきた、りんごを家族皆で食べながら笑顔になってくれたら嬉しい」と話した。
また、初出荷に先立ち「出発式」も行われ佐原部会長やJA役職員、市場関係者ら12人が出席。24年産サンふじの出荷から宮澤清代表理事組合長がJAあづみ創立60周年記念ロゴマーク入りのリンゴ箱を市場関係者に手渡した。
宮澤組合長は「甚大な凍霜害から一年。生産者の安定生産に繋がる価格での販売をお願いするとともに27万ケースの出荷を目指したい」と強調した。