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需要期の販売拡大をめざす きのこ販売促進会議 | 県内JAの話題 | JA長野県グループ「農」のポータルサイト いいJAん!信州

作成者: いいJAん!信州|Oct 2, 2024 2:30:00 AM

JAグリーン長野えのきたけ部会・ぶなしめじ部会から成る「きのこ専門委員会」は10月1日、「きのこ販売促進会議」を長野市篠ノ井のグリーンパレスで開いた。キノコの本格需要期を前に、市場情勢や今後の見通しを確認し、取引単価の向上や販売拡大につなげることが目的。生産者とJA役職員22人が出席し、JA全農長野と重点取引市場4社担当者に対し、産地情勢をつなぎ、市場からの意見・要望、生産者からの質問・要望を交換し、「連携」を通じた販売拡大を申し合わせた。
会議では、市場4社が、同専門員会主力品目の「えのきたけ」「ぶなしめじ」「なめこ」に関し、市場の販売情勢、品物の評価、消費者の要望をそれぞれに報告。同JA産の品質に関し、取引先からのクレームもなく評価も良かったことが挙げられた。また、「量販店等で売り場を確保し、量販店の求める量を安定的に出荷していくこと」が必要であるとして、生産者の減少による減産もあるなか出荷量の維持と量販店の需要に応じた出荷を進めるよう、市場が要望。これを含め生産者とJAでは、生産販売方針に基づき、出荷量を維持していくことを確認した。
質疑応答では、生産者からJA全農長野や市場に対し、「適正な価格転嫁への取り組み」について現状の取り組みを聞き、今後の取組強化を強く要請。全農長野担当者は、量販店等のバイヤーに、都度、生産現場の状況を伝え、具体的に値上げ希望価格を明示し、価格転嫁に理解と協力を求めていることを報告。一方で、消費者動向が安いほうへ流れる傾向から量販店とも値上げに踏み切れない環境であることも伝え、「一朝一夕で解決することではいかない内容ではあるが、消費者の理解や関係の理解・協力を得て、生産者の希望に添えるように努めたい」と話した。
滝澤市郎きのこ専門委員長は「包装資材の値上げ、最低賃金の値上げ、輸送運賃の値上げなど、生産者一同、厳しい局面を乗り越えようと、低コスト化や業務効率の見直しなどを進めている。仲間が一名も欠けることなく今後も生産を続けられるよう知恵をお借りし、最需要期に良い販売ができるようにしてまいりたい」と話し、協力を要請した。
JA営農販売部きのこ販売担当者によると、2024年度の数量計画は、エノキタケ、ブナシメジ、なめこ合わせて1282トンを計画。8月末時点で565トン(前年同月対比104%)を出荷し、金額は1億7千万円余(前年同月対比105%)となっている。最需要期の10月から冬期にかけ、市場や量販店等の需要に即した積極的な出荷で、計画達成とこれによる生産者手取りの向上につなげる考えだ。