JAグリーン長野西部青果物流通センターは9月27日、リンゴ長野県オリジナル品種「りんご三兄弟」のうち「秋映」を初選果した。同日までに集まったものを選果機2台で選果し、200ケース(1ケース=10kg)を箱詰めし、初出荷した。
初選果を前に選果担当者など従業員向けに目揃会を開催。傷・サビ等の数や位置など、基準をすり合わせ、選果・箱詰め作業に移行。選果担当者は、果実表面の傷の有無や果形などを確認しながら選果機に乗せ、選果機で熟度や大きさ、着色から特秀・秀・赤秀の3等級に分け箱詰めした。
りんご部会では、9月25日から27日かけ、7会場で「秋映」「シナノスイート」の出荷講習会を開催。秋映はサビが出やすい品種であるものの、今年はサビが少なく仕上がりは順調。高温で色づきが遅れているなか、収穫の目安となる果実表面のワックスや食味を優先に適期に収穫することを確認した。また、長野市真島地区の一部では7月に降ひょう被害が発生したため、被害果の特別荷受けを行い、生産者の手取り確保に努めることを説明。生産者の一人は、「ひょう被害のものも、できるだけ荷受けしてもらいたい」とJAに要望するとともに、「自分でもしっかり分けながら出荷していきたい」話した。
同JA管内の「秋映」は9月末から10月初旬に収穫・出荷最盛期を迎える見込み。後継の「シナノスイート」「シナノゴールド」へとリンゴ売り場を確保する。また、3品種の詰め合わせ品のインターネット販売など、付加価値販売も行い、購入者・リピーターの獲得につなげる考え。市場出荷量の計画は、りんご三兄弟の中で最も多い38,800ケース(1ケース=10kg)で、関西、九州、中京、地元、関東方面の市場に出荷する。