JAみなみ信州ぶどう部会は17日、高森町の同JA市田柿工房で第8回ぶどうコンクールを開いた。“自分たちの目指すぶどう”を共有し、部会全体の生産技術の底上げを図り毎年開催している。今年は「シャインマスカットの部」と、出荷5年目を迎え収量・品質共に安定してきた「クイーンルージュの部」で初めて審査会を開いた。審査は長野県農業農村支援センター、全農長野の職員3人が行い、同部会役員が立会人として参加した。
同コンクールは粒数・色沢・粒重・房の形状・糖度・食味・その他傷害についてそれぞれ5点満点、包装については3点満点で点数をつけ総合得点で順位を決める。今年度「シャインマスカットの部」では22点が出品され、最優秀賞1点、優秀賞2点、新人賞1点を選出した。「クイーンルージュの部」では9点が出品され優秀賞4点を選出。高品質なものが出品されていたものの、今後のさらなる品質向上に期待し最優秀賞の選出は無かった。
同部の宮下幸一部会長は「難しい栽培環境の中でも多くの出品があり、生産者の努力に敬意を表します。同じ目標に向かい生産者それぞれが高品質を目指すことが、産地全体の評価につながります。さらなる高みを目指して頑張りましょう」と話した。
同コンクールで審査長を務めた同センターの山近龍浩担当係長は審査講評で「シャインマスカットについては出品物間差が少なく高品質でレベルが高かった。中でも上位3点は、県下どこのコンクールに出しても通用する質の高さであった。他産地に先駆けてコンクールを行ったクイーンルージュについては、猛暑で着色に苦しんだ中、入賞したぶどうは目標とする着色範囲に収まっており、食味も良く努力が伺える。コンクール全体として年々レベルが上がってきていると感じる。引き続き産地力の向上・良品生産に取り組んでいただきたい」と話した。
同コンクールの入賞品は翌日に同部会員を対象に公開し、多くの部会員が足を運び自分たちの目指すぶどうを確認した。