JA信州諏訪営農部は9月12日、管内の水田で水稲成熟期調査を行った。職員と長野県諏訪農業農村支援センター、JA全農長野の担当者ら13人が参加し、水田を1カ所ずつ周って生育状況を確認。10月中に調査結果をまとめ、2024年度の栽培を振り返り、次年度以降に繋げていく。
毎年、稲刈りが本格化する時期に行っており、今後の水稲栽培技術の検討材料となる重要な取組みだ。
2024年度は、①定点圃の水田1カ所。平年との水稲栽培を比較するため、毎年設定。②新肥料の試験圃水田5カ所。管内水田ではリン酸、カリ過剰の傾向があるため、土壌検査を行いながらリン酸とカリの成分を減らした肥料試験をし、収量、土壌への影響を複数年かけて確認している。③水稲直播栽培向けコーティング種子「リゾケアXL」試験中の水田4カ所。将来有望な栽培方法かを検討。今年から設定。――以上、3種類の水田で行った。
参加者は稈長、穂長を測り、1株あたりの穂数を数えてから1ほ場につき60株を刈り取った。
定点圃と肥料試験中の水田は坪刈りを行い、県農業試験場原村試験地にはぜかけた。1週間後に脱穀し10アールあたりの収量を換算する計画。リゾケア試験中の水田では、9月下旬頃に収量コンバインを使って稲刈りを行い、正確な収量を把握する計画だ。
同センター技術経営普及課の北澤豊普及指導員は「昨年と同様、高温状態が続いているのが心配ではあるが、現段階では生育は順調。収量も期待できそうだ」と話す。
同部営農企画課の土橋奈穂子係長は「暑さで生育が1週間ほど進んでいる。生産者の皆さんには、刈り遅れにならないよう水田の様子を確認していただき、適期収穫をお願いしたい」と呼びかけている。