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イノチオ精興園株式会社が「夏秋品種展示会」 2025年以降の栽培品種検討 | 県内JAの話題 | JA長野県グループ「農」のポータルサイト いいJAん!信州

作成者: いいJAん!信州|Sep 11, 2024 2:30:00 AM

きくの育種・開発などを行う広島県の「イノチオ精興園株式会社」が9月3日、茅野市のJA信州諏訪玉川研修センターで「夏秋品種展示会」を開いた。輪ギクやスプレーマム60品種を展示。生産者やJA職員らが訪れて品種ごとじっくり見て回り、2025年以降の生産に向けて栽培品種を検討した。
温暖化を受け、全国的に7~9月出荷のきく生産が厳しくなっている。管内では、昼夜の寒暖差を生かし、高品質で発色の良いきくを栽培。夏場の重要産地として、市場評価が高い。
展示会は、同社が毎年全国を回って行っているもの。今回は、JA花き専門委員会きく部会の栁澤茂典部会長から「きくの生産振興のため、長野県でもぜひ開催してほしい」との提案を受けて実現。長野県での開催は10年以上ぶりで、管内では初めて。
同社のこの日のおすすめは、スプレーマム「セイアルノ」「セイマニサ」「セイルーラ」など。「セイアルノ」は、春先の気温が低い管内でも高い生産性が期待できる。「セイマニサ」は病害虫に強い。「セイルーラ」は葉が濃く、ボリュームが取りやすい。来場者は同社の担当者から品種の説明や栽培時の注意点などを聞き、パンフレットも参考にしながら検討していた。
栁澤部会長は「生産者が年々減少しており、今頑張っている生産者も日々大変な思いをしている。このような機会を通して手軽に栽培できる品種を広め、生産振興に繋がっていけばうれしい」と期待を込めた。
同社営業部の曾澤秀喜部長は「毎年いろんな品種を試験導入しながら、自身のほ場に合う品種を見つけてもらいたい。今後も、夏場の重要産地である長野に合った品種の開発に努めていく」と話した。