JA上伊那が取り組むリンゴオーナー制度が30年の節目を迎えた。7月28日、JA北部営農センターは箕輪町の園地で開園祭を開いた。今年はふじとゴールド合わせて35本を契約。この日、各品種の園地を訪れた参加者はオーナーとなる木を選び、園主と顔の見える交流をした。
JAが行う同制度は、上伊那の生産者と都市部を中心とした消費者との交流や地域活性化などが目的。同町の他にも、伊那市や宮田村などで受け入れている。毎年好評で、9割がリピーターだ。同センターでは昨年からシナノゴールドのオーナーの募集も開始。好評を受け、今年は受入本数を15本ほど拡大した。
開園祭では、訪れたオーナーが日当たりや生育状況、収穫しやすさなどを確認しながら木を選び、名前を書いた木札をくくりつけた。また参加者には、お土産として完熟させてから収穫した上伊那産のブルーベリー「蜜のつぶ」がプレゼントされた。
箕輪町と防災協定を結んでいる東京都豊島区の夫婦は「10年以上利用し、離れて暮らす孫と、毎年一緒に収穫できるのを楽しみにしている。選んだこの木から、たくさん採れることを願っている」と笑顔を見せた。
園主の内山智弘さん(58)は「今年は凍霜害の被害などなく順調な生育。収穫まで管理をしっかりして、おいしいリンゴを食べてもらいたい」と話した。
収穫祭は11月に各園地で開かれ、オーナーやその家族などが収穫を楽しむ。