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夏季出荷査定会 暑熱対策で品質と収量を確保 | 県内JAの話題 | JA長野県グループ「農」のポータルサイト いいJAん!信州

作成者: いいJAん!信州|Jul 10, 2024 2:17:00 AM

JA上伊那花卉部会アルストロメリア専門部は7月6日と8日の2日間、管内3つの選花場でそれぞれ夏季出荷査定会を開いた。駒ケ根市の駒ケ根花卉選花場で開かれた査定会には、生産者18人が出席。これからの時期、お盆用として需要が高まるアルストロメリアの出荷規格や、昨年大きな影響を受けた暑熱の対策法を確認した。
アルストロメリアは同JAの主力品目の一つで、生産量は日本一。本年度、管内では生産者約50人が栽培し、出荷本数1300万本、販売高12億円を目指す。
アルストロメリアは暑さに弱い品目のため、通常は10月ごろから出荷が本格化し、4月に最盛期を迎える。上伊那では、切り花全体の流通量が減る夏場の需要拡大を狙い、「夏メリア」として市場に出荷。品質向上を目指し、地下に通したパイプに冷却水を流して地温を下げる「地中冷房」を使った栽培方法や、出荷時の蒸れを防ぐために下部の葉を全て落とす箱詰め方法などを取り入れている。通年出荷が定着してきたことで、市場からも需要や期待が高まっている。
査定会では実物を見ながら出荷規格を確認。花首の折れやすい品種は特に注意して選花・出荷作業するよう説明した。
また昨年、管内では夏場の高温・強い日射により、花や葉に焼けの症状が発生し、出荷数量は大幅に減少。本年度も夏場の高温が心配されることから、地中冷房を早めに稼働させて地温が20度を超えないようにすることや、より遮光・遮熱性の高いアルミ入りの遮光カーテンを使用すること、ハウスの妻面やサイドを開けて風通しを良くすることなどを呼びかけた。
JA担当職員は「現時点では焼けの症状は少なく、品質は良好。暑熱対策をしっかりとして、需要の高いお盆前までの出荷数量・品質の確保に努めてほしい」と話した。