JA上伊那管内で、大麦「ファイバースノウ」の収穫が最盛期を迎えている。今年度の作付面積は約199ヘクタール。3月下旬から4月上旬の降雨により、一部圃場で湿害が心配されたが、影響は少なく順調な生育となった。今年から昨年新設した飯島町の南部カントリーエレベーターで全量を受け入れる。収穫は6月15日ごろまで続く見込みだ。
最盛期を迎えた6月5日、駒ヶ根市の農事組合法人みなみわりは約1ヘクタールの刈り取りを行った。
同法人は、6月1日から刈り取りを開始。同法人が栽培する圃場と委託された圃場合わせて7.4ヘクタールを収穫する。今期は、播種前の昨年7月から8月にかけて圃場に水を張り、雑草対策に取り組んだ。
今年から受け入れを開始する同施設は、施設の処理能力が上がったことで受け入れ日量が大幅に増加。昨年までは全量を約1ヵ月かけて受け入れていたが、今年は2週間ほどで受け入れることが可能となった。これにより、これまで以上の適期収穫や出荷で、品質向上に期待が高まる。
同施設に持ち込まれた大麦は乾燥・調製されたのち、県内外に出荷され、麦茶などの原料として使われる。
同法人の麦作担当の堺澤務さん(64)は「今年は予定通りに刈り取りが進められていて、品質も良い。刈り取りを頼まれている圃場もあるので、適期収穫で丁寧な刈り取りを心がけたい」と話した。