JAグリーン長野 野菜部会で、労働力確保の一手に就労継続支援事業所による支援「農福連携」が徐々に広がっている。同部会員の長芋生産者の一人が、農福連携を推進し事業所と生産者を仲介する一般社団法人クロスオーバー(長野市)を通じ労働力確保につなげている事例を知ったJA営農技術員が、生産者に向けた事業紹介(講演)を同法人に依頼。4月下旬に行った野菜部会の定期総会で、同法人担当者が支援内容などを説明した。
総会での事業紹介で興味を持った長野市松代町の大澤雄一さん(同JA青年理事)は、さっそく同法人に問い合わせ、5月7日・8日、就労継続支援B型事業所カンタービレ(同市合戦場)から労働力支援を受けた。事前に作業内容や予算などを事業所管理者と打ち合わせ、利用者と職員(管理者)に、アリウム7,000球の球根掘りを任せた。利用者が黙々と作業に打ち込む様子に、大澤さんは、「忙しくなるとこれらの作業や草取りが後手になるので非常にありがたい。労働力不足解消の一手になると思うので、野菜部会員や周囲の方にもこの事例をつなげたい」と話した。同事業所職員(管理者)、は「草取りや収穫など、相談内容に応じて何でも農作業をやっていければ」と熱意を伝えていた。
JAでは、生産者の労働力確保策として、今後も生産者に対し、(一社)長野市農業公社による「農作業お手伝いさん」や「一日農業バイトアプリ」の利用を推進するとともに、「農福連携」も提案したい考え。5月9日には花き部会役員に向けても(一社)クロスオーバー職員を招いて事業を紹介した。