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土づくり済みの「ミニ農地」で気軽に農産物づくりを体験 「JA農園」を初開園 | 県内JAの話題 | JA長野県グループ「農」のポータルサイト いいJAん!信州

作成者: いいJAん!信州|Apr 30, 2024 4:27:00 AM

JA信州諏訪と子会社のあぐりクリエイト信州諏訪は4月30日、富士見町で、地域住民が気軽に野菜づくりを体験できる「JA農園」を開園した。同日にセレモニーを開き、参加者、JA・同社の役職員約20人が出席。開園を祝って代表者がテープカットと鍬入れを行い、天候に恵まれ、農産物がたくさん収穫できるよう願った。
管内在住の先着10人に今年11月末まで、土づくり済みのミニ農地を参加費1万円で貸し出す新規事業。2022年のJA次世代リーダー育成研修に参加した中堅職員3人が、農業者の高齢化が進む中で「諏訪地方の農地を守るために新たな担い手が必要」と見据えて発案したもの。同職員が組織内での理解醸成、農地の確保、利用規約の作成など、準備を進めてきた。
貸し出す農地は1区画約0.7アールで、同社が4月中旬に土づくりを済ませている。参加者は好きな作物の種や苗を植える作業から始め、自由に農作業を楽しんでもらう。推奨品目は初心者にも比較的栽培しやすいトマト・ナス・ピーマン・きゅうり・ダイコン。JAが希望で随時相談に応じ、状況に合わせた効果的な技術をアドバイス。将来的には、直売所や市場への出荷をめざし、農業で稼ぐごとの楽しさの実感、栽培規模の拡大や次世代顧客の獲得につなげたい考えだ。
セレモニーでは、JAの小平淳組合長ら役員3人が、テープカットに見立て、野菜のサンプルを飾った荒縄を剪定鋏で切った。その後、参加者2組と役員4人が「よいしょ」の掛け声に合わせて、畑への鍬入れを行った。エプロンやバケツなど、便利な家庭菜園用具のプレゼントもあった。
参加者で、1年前に東京都から茅野市に移住した石島知さん(36)明香さん(36)夫妻は「農業をやってみたかったので、今回とてもすばらしい機会をいただいたと思っている。夏に家族で食べる分のトマトやキュウリ、ルバーブなどを栽培したい」と話した。
また7年前に埼玉県から諏訪市に移住した森田珠世さん(62)は「ソルガム入りのご飯を食べたのがきっかけで信州産ソルガムを知り、栽培したいと思った。職場の仲間や友人5~6人で楽しみながら挑戦したい」と話した。
JAの小平淳組合長は「農業に親しみ、理解をしていただく方を増やすのはJAの使命だと思っている。『JA農園』で、楽しみながらおいしい野菜を作ってください」と呼びかけた。