JA信州諏訪直売所専門委員会A・コープ直売部会は10月25日、月2回子ども食堂を開く、富士見町の特定非営利法人「こどもの未来をかんがえる会 ひこうせん食堂」に、農産物を贈呈した。当日開いた食堂で使われ、希望者や関係施設に配布もされた。地域の子どもを思う部会の新たな取組みが一歩を踏み出した。
A・コープファーマーズ富士見店に出品する部会員から「地元産の新鮮な野菜を子どもに食べてほしい」「農業に興味を持ってほしい」という提案を受け、初めて企画。同店で11日に試験的に行い、今回が2回目の実施となる。
同店内の青果バックヤードに回収ブースを設けて行った。多くの部会員が、今回の取組みを記載したチラシを見て協力。カボチャやニンジン、ダイコン、セルリー、きのこ類など段ボール4箱分が集まった。
ひこうせん食堂では、提供した野菜がたっぷり入った「シーフードカレー」「コールスローサラダ」120食分を調理。開店の午後5時から子どもやその家族15人以上が訪れ、皆でおいしく食べた。
同町の男の子(8)「野菜やシーフードがいっぱい入っていておいしい」と笑顔。母親(34)は「愛情のこもった温かな料理をいただけてありがたい」と感謝していた。
ひこうせん食堂の齊藤眞澄さんは「新鮮な野菜をいただいたおかげで、子どもやその家族の皆さんに喜んで食べてもらうことができた。皆さんに感謝している」と話した。一部の農産物は、同食堂前にブースを設けて希望者に配布したほか、同町の「子育て広場AiAi」「八ヶ岳南の学校」「ヨリバ」「家庭的保育事業 おうち園かめさん」に持ち込んだという。
JA営農部生産販売課の雨宮寛子係長は「部会員の皆さんが地域の子どもを思い、農産物を集めてくれた。想像を超える量を提供することができてうれしく思う」と振り返った。
部会では食堂の開催日に合わせて、来月も農産物を集める。2024年度は部会全体で取組めるよう検討を進めていく考えだ。